インタビュー

娘と性交する父親は「許されない」のに「無罪」――日本の「近親姦」をめぐる“捩れ”

後藤弘子氏

 抵抗できない状態の実の娘に、二度に渡って性交をしたとして、準強制性交の罪に問われた父親が無罪判決を言い渡された――4月中旬、この一件がニュースになるやいなや、世間の人々から「おかしい!」という怒りと疑問の声が巻き起こった。

 女性は、中学2年生の頃から父親による性虐待を受け、抵抗すると暴力を振るわれた経験もあったというが、名古屋地裁岡崎支部は「以前に性交を拒んだ際に受けた暴力は恐怖心を抱くようなものではなく、暴力を恐れ、拒めなかったとは認められない」「従わざるを得ないような強い支配、従属関係にあったとまでは言い難い」と判断。2017年に新設された「監護者性交等罪」(18歳未満の子どもを監護する親や児童養護施設職員など、その影響力に乗じて性交・わいせつ行為をした者を処罰できる罪)も、起訴内容が19歳当時に受けた被害だったため適応されず、無罪判決となった。しかし、ネット上では「普通に考えておかしい」と法律自体を疑問視する声が高まり、同時に「近親姦はなぜ罪ではないのか?」「近親姦罪があったら、この父親は有罪になったのに」といった意見も目立っていた。

 実は日本には、かつて「親族相姦」という犯罪が存在していた。1868年制定の「仮刑律」、1870年制定の「新律綱領」、1873年制定の「改定律例」では近親姦が処罰対象であり、場合によっては極刑が下されることもあったのだ。しかし1880年に制定された「旧刑法」から廃止され、現在に至っている。なぜ「親族相姦」罪は消えたのか――今回、千葉大学大学院専門法務研究科長の後藤弘子氏に話を聞いたところ、「かつての『親族相姦』罪の対象には、『自分の子ども』が含まれていなかった」という事実が明らかに。さらに、日本における性虐待問題の病巣が浮き彫りになった。

それは6歳からだった ある近親姦被害者の証言
自分にとって「同意とは何か」をしっかり考えていきたい

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