恋愛だと思った? 生活保護受給者の女性にわいせつ

 大阪府大阪狭山市が、担当していた生活保護受給者の女性にわいせつ行為を働いたなどとして、6月30日付で同市総務部の主幹である40代男性職員を懲戒免職処分(信用失墜行為の禁止など)としていたことが判明した。職員は今年3月、当時所属していた同市健康福祉部生活援護グループのケースワーカーとして担当した生活保護受給者の女性宅にて、女性の身体を触るなどのわいせつ行為に及び、さらに総務部に異動した今年4月にも、勤務時間外に同じ女性に対して複数回わいせつ行為などに及んだという。今年5月に女性の知人が市に連絡して発覚した。

 市からの聞き取り調査で、元職員が「過去に相談を何度か受けたため自分は頼られており、同意の上と思った」と語っているのに対して、被害女性は「立場が上のケースワーカーに嫌われたくなかった」と語っているという。

 同様のケースは今年4月にも別の自治体で起こっていた。大阪府柏原市は、4月4日、生活保護受給者の女性の身体を触ったなどとして、同市健康福祉部の30代男性職員を懲戒免職処分(信用失墜行為の禁止など)としたことを発表している。男性職員は、昨年夏頃から今年3月にかけて勤務時間中、自身の所管する生活保護受給者の女性に複数回に渡って身体を触るなどの行為に及んでいたといい、市の聞き取り調査ではやはり「好意を持ってもらっていると思っていた」と釈明していたそうだ。

 これらの事件は、男性側の誤解によって生じている。立場上の上下関係が生じており、女性側が「NO」と言えなかったであろうことは想像に難くないが、意図的なのかそれとも無意識か、男性はそのことに鈍感すぎた。わいせつ事件において、加害者が被害者について「合意している」「相手も自分に好意を持ってる」と誤った認識を持った末、加害行為に及んでいるケースはしばしば発覚する。加害者本人からしてみたら悪気がないどころか、「相思相愛なのだから当然」と考えているようにさえ見受けられるが、被害者にとっては一方的な加害行為でしかなく、心身に受ける傷の大きさははかり知れない。

 あまつさえ、こうした事件に対して、女性側を責める声まで勃発するのだからやりきれない。「色目を使った」「好意を匂わせて、優遇されようとした」「女はずるい」といった中傷が無数にわくのである。そして実際に“それが事実”と思い込んでいる人も少なくないのかもしれない。

 ハリウッドの映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン氏からセクシャルハラスメント被害に遭ったという女優たちの告発は「#metoo」運動となり広く世界中に拡散した。日本国内でも、セクハラやパワハラ、性行為の強要などの被害を告発する機運は高まった。しかし一方で、「何でもかんでもセクハラと言われたら、男女のコミュニケーションはどうなるのか」と危惧する声も決して小さくはない。

 フランスでは、<強姦は犯罪である。しかし、しつこい誘いや不器用な口説きは犯罪ではない。>と始まる書簡を、女優のカトリーヌ・ドヌーブをはじめとした芸術家やジャーナリストなど約100人の女性が発表した。職業上の上下関係がある中で、権力を行使して性暴力を働くことはもちろん正されるべきだが、あらゆる男女関係にそれを当てはめてしまうことは危険だというわけである。それももっともだが、しかし現状ではこの書簡は、「NOと言う自由」を持たない人に対しても「NOと言えば良かったじゃないか」と追及する材料になってしまう危険性をはらむ。

 性的な誘いや口説きに「NO」と表明しても不利益を被ることがなければ、被害に遭う前に「NO」と言えるはずだ。すべての人が「NOと言う自由」を持てることが理想だが、残念なことに今の社会はそうなってはいない。「#metoo」運動は「NOと言う自由」を獲得するための運動でもあるだろう。

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