カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「GINGER」2月号

「GINGER」、“女が惚れる女”のファッションで大迷走!? 「もはや仮装」のトホホな展開に

2018/01/25 22:21

 続いてインタビュー企画「夏木マリという生き方」を見ていきましょう。はい、出ました。「GINGER」お得意の極端すぎる企画。「女が惚れる女」の代表格として夏木マリを出してきました。いや、わかるけど! 間違ってないような気がするけど!! 大御所・夏木マリに出てこられた日にゃあ、もう誰も何も言えないじゃないですか!? 

 「私たちも夏木さんに惚れています!」とコメントを寄せているのはシシド・カフカ、LiLiCo、土屋アンナ、香里奈の4名。濃い……。そしてダメ押しの専属モデル・山田優との特別対談。いやもう、読む前からお腹いっぱいです。「この仕事を選んだ時点で普通じゃない満足しない、厄介な性分」「100を目指すから満足しない。一生、その繰り返しなのよ」と次から次へと繰り出す名言に平伏すことしかできませんが、「GINGER」読者へのメッセージが大変に勇気づけられるものでしたので、ご紹介しますね。

 「自分があって、らしく輝けるモノを着ることが一番大事。ただ、ここに来るまでは、私も散々失敗や無駄遣いをしました。失敗しないと本当に自分が好きなものはわからない。GINGER読者もまだまだ失敗していいんですよ」……いやあ、言葉っていうのは、何を言うかではなくて、誰が言うのかが大事なのだと実感しますね。もう、いっそ、夏木マリに「GINGER」の編集長になってもらえばいいのではないでしょうか。

■ゲッターズ飯田の無駄遣い

 最後に見ていくのは「強運にのる9のアクション」です。おなじみ「芸能界最強占い師・ゲッターズ飯田」が2018年上半期の開運のヒントを教えてくれるということで期待高まります。「2018年は、美人の年」ということで「老若男女、誰からも愛される女性を目指す」のが良いそうです。そのヒントはというと、「美人になれる香りを纏う」とのことでティファニー、シャネル、ディオールの新作香水が紹介されているほか、「メイクはポイント1点主義で」と、ローラ メルシエのアイライナーやスリーの口紅が、そして「上質なものを身の回りに置く」ということでSK‐Ⅱが……って、まさかの広告記事!? しまいには開運ヒント「ゴルフをはじめる」って、それ、「GINGER」にゴルフ連載があるからでは? “美人”は関係なくない? っていうか、ゲッターズ飯田必要だった??

 「GINGER」のスピリチュアル企画が、割りといつも雑なのは、なぜなのでしょうか。読者が現実主義だからなのか、はたまた頭でっかちで考えすぎてしまうタイプのため「心で感じろ!」系の企画がウケないせいなのか……。アラサー女性はスピリチュアルが好きなんでしょ! という世間一般のイメージに媚びる必要ないし、ほかの女性誌がみんなやってるからって、自分が好きじゃないなら無理して企画しなくていいよ、と思う筆者でした。
(橘まり子)

最終更新:2018/01/25 22:21
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