コラム
知られざる女子刑務所ライフ26

元女囚が語る「男と女のシャブ事情」――“超大物アーティストX”は、もうやってないのでは?

2017/12/03 16:00
Photo by Dan Zen from Flickr

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

■「逮捕(パク)られた時」がやめる時

「瑠美さん、また『大物X、シャブで逮捕へ!?』の記事が出てますけど、どう思います?」

 編集者さんから聞かれました。

「どうって……。そんなもん、わかりませんよ。私は警察やないんやから」
「そりゃそうですね」
「でも、あんまり有名になってしまうと、クスリもやりづらいですよね。Xさんは、もうやめてはるのとちがいますかね」
「そういうもんなんですか?」
「シャブの売人の中には、芸能人専門みたいな口の堅い人とかもいてるんですが、そうはいっても、やっぱりどっかから漏れますからね。『そういえばヘンな汗かいてた』とか『走ってもないのにハアハア言ってた』とか、ウワサも広まるし」
「そういうウワサは前からある人ですよね、大物X……」
「それはわからんけど(笑)、普通は『逮捕(パク)られた時が(シャブを)やめる時』っていいます。拘留されたら、クスリは使えませんからね。でも、パクられたら失うものは大きすぎますから、そう考えられるうちは、やめられるんとちがうかな」
「なるほど。清原(和博)とかのりピー(酒井法子)は、たくさんのものを失いましたからね」
「そうそう。『そうなる前にやめとこ』って、思えればいいんですよ。まあ私もなかなかそうは思えなかったから、12年もムショに行くことになるんですけどね(笑)」

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