【連載】別れた夫にわが子を会わせる?

9歳下男性と交際半年で妊娠。義父母と同居するも夫がうつに……【別れた夫にわが子を会わせる?】

2017/10/17 15:00

義母とそりが合わなかった同居生活

 結婚を決めた2人は、双方の両親に報告する。

「うちの両親に、妊娠したことを話したんです。結婚したいということも含めて。すると私の父は『ハーッ』ってため息をついてから、『なんでわざわざ苦労しなきゃいけないんだ!』って言いました。彼の経済力のなさを知っていたので、当然かもしれませんが。

 一方、彼の父親は彼の経済力や労働意欲のなさを知っているので、私に対して恐縮しているというか、将来のことを心配していました。『責任は取ります』と、きっぱりお話しされたのを覚えています」

――「責任」って何ですか? 「堕胎の費用は出す」とか、そんな話?

「違います。彼に生活力がないので、実家に一緒に住むということです。家賃はお金がかかりますからね。川崎にある彼の実家に同居することになりました。そこは3DKのマンション。もともと彼が自室として使っていた、6畳の部屋をあてがわれました。もちろん彼も同じ部屋。棚があって、布団を敷いたらもういっぱいという狭さでした」

――その後は、ずっと同居したんですか?

「基本はそうです。だけど、うまくいかなかった。お母さんは、私が掃除機をかけた後、わざわざ、また掃除機をかけたりしてるんです。悪気はないかもしれないけど、いい気はしないですよね。

 しかも、ご両親は彼をダメな息子と見なしているようで、きつい言い方で叱るんです。それがすごく嫌でした。好きで一緒になった人が、目の前で叱られるんですから。そうしたことの積み重ねから、そのうち義父母と一緒に住むのが耐えられなくなってきたんです。それで、川崎の彼の家と都内の自分の実家との間を、行ったり来たりするようになりました。翌年の8月中旬には、出産休暇に入ったんです」

――当時、彼はどんな毎日を送っていたんですか?

「かなりがむしゃらに働いていました。朝5時に起きて、6時から都内でヨガを指導して、それで午後、川崎に戻ってきて、夕方から午後11時まで、地元のジムで働いてました。その一方で、子どもの体の動きに関するDVDを借りてきて、『こうやって寝返りを打つんだ』と勉強するなど、育てる気満々の様子でした。

 ところが、そんなペースで働いていたせいか、彼は体調を崩しちゃった。アルバイト扱いなので、いくら働いても自立できないという徒労感にさいなまれたみたいです。そうしたことから、徒労感と疲労とでパンクし、うつになっちゃったんです。私が臨月を迎える頃です」
(後編へ続く)

最終更新:2017/10/18 15:01
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