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『The Complete Singles Collection 1996~2001』/ソニー・ミュージックダイレクト

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな芸能人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の芸能人>
「隠していたわけではないけれど、半年まえから、彼氏がいます」川本真琴
川本真琴公式ツイッターより(1月25日)

 交際宣言、および三角関係へのけん制――世間を騒がせた川本真琴のツイートを見ると、「この人はTwitterに向いていない」と思わざるを得ない。

 SNSへ書き込むのは、人に「見られたい」という気持ちからだが、「どう見られたいか」は人によって異なる。例えば「たくさんの人に見てほしい」と「数」にこだわる人もいれば、「共感してくれる人がほしい」と思う人もいる。前者はフォロワーやリツイートの数にこだわり、後者は意見が合う、同じ考えを持つことに価値を見いだすのだ。

 ネットに共感を求めるタイプの人に、一番不向きなSNSは、Twitterではないだろうか。Twitterには「なじる人」「あざける人」という意味があるそうだが、他人のツイートの揚げ足取りや、さらしなど悪意的な例を目にすることも多々あるし、それがまたリツイートを生んで、思わぬところから、さらなる言いがかりをふっかけられることもある。「数」を重視するタイプであれば、「フォロワーが多いから、有名税ね」とうっとりもできるだろうが、「共感」を求めるタイプは、「なぜいちいち文句を言われなければならないのだ」と不要なストレスを抱え込むことになる。

 対義語辞典によれば、「共感」の反対は「反感」ということになっているが、Twitterに限って言うのなら、「共感」の反対は「不安」なのではないだろうか。

 例えば、一般人女性による「彼氏ができました」というツイートを見かけることがある。これは、たいていの人が抵抗なく「いいね!」をつけられる「いい話」だろう。しかし、わざわざTwitterで全世界に向けて「共感」を求める人は、実は「周囲から良かったと言われることで、心を満たしている」わけで、突き詰めていくと「多くの人から『いいね!』をもらわないと、安心を得られない、つまり不安を抱えている人」に見えるのだ(単なる事実の「報告」であれば、関係者数人にメールかLINEをすれば済むはずである)。本来、不安とは自分との対話で解消するべきものだが、「不安になったらツイートする」というクセがつくと、不安への耐性がどんどん低くなり、傍からみると「不安定な人」になる。

 川本も同じ構造をしているように、私には感じられる。90年代にミリオンセラーを達成した有名歌手で、最近はインディーズで活躍していたようだ。その川本がTwitterで「隠していたわけではないけれど、彼氏がいます」「とっても大切な人です」と交際宣言。「私は彼の彼女なんだから、誰かにこそこそしなくていいんだし、もっと言っていいと思いました」というツイートには、ファンからの祝福が相次いだ。

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