『犬のおまわりさん』レビュー

かわいいだけの犬映画はもう飽きた!? わずらわしくて、迷惑で……でもやっぱり愛しい我が飼い犬!

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『犬のおまわりさん オフィシャル
フォトブック』(竹書房)

 犬はかわいい。大きな瞳、フリフリとゆれるしっぽ、じゃれるしぐさ。犬を怖いという人はいても、そのかわいさはなかなか否定できない。ワタシも子どもの頃、犬を飼いたいと親にせがんだことはあるけれど、「世話する人がいない」「エサ代だけでバカにならない」「そもそもマンションだから無理」とあっけなく却下され、犬を飼っている友人をうらやんだものだ。だけど、実際に犬を飼うのはそう簡単にはいかない。ただかわいいという簡単な気持ちだけでは続かない。『犬のおまわりさん』はやんわりとそんな現実をつきつける。

 新米警察官の愛沢健は、東京都下の平和で閉鎖的な小さい町に赴任した。「もう少し警察官らしい仕事がしたい」と悩む健のもとに、1匹のゴールデンレトリバーの子犬を連れた少年が現れる。健が子犬を動物愛護センターに届けると、なんと1週間で「殺処分」されてしまうと聞かされる。かわいい子犬を見殺しにはできず、思わず自分が預かると申し出る健だが、ペット禁止のアパート住まいな上に、犬を飼った経験もない。当然、悪戦苦闘することになるのだが……。

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(C)2011「犬のおまわりさん」製作委員会 (C)関由香

 物語の中で、健は引き取った子犬に噛まれるわ、部屋をめちゃくちゃに荒らされるわ、そこら中にフンをされるわとヒドい目に遭う。はじめはかわいいと思っていた子犬が、面倒に感じるようになる。また、この物語に登場する人々は、それぞれ違った形で犬を飼うことの苦労を背負う。言うことを聞かなかったり、鳴き声がうるさかったり……。そして何より、かけがえのない命を握っているということの重さと現実に直面する。

 調べたところによると、殺処分される野良犬は年間で16万頭にものぼるのだとか(平成21年度の統計)。面倒を見切れず、途中で捨ててしまう無責任な飼い主の多さを物語っている数字である。『犬のおまわりさん』は、最近よく見かける犬の映画にあるような、飼い主にとって都合の良い「涙」や「かわいさ」だけを押しつけない。むしろ現実にある犬を飼う苦労や傷みをクスクス笑わせながら、だけど優しく、犬を愛し包み込む温かいストーリーで魅せてくれる。

 愛くるしくて、バツグンの存在感で観客を虜にする、主人公(!?)チョボたちの写真集『犬のおまわりさん 手のひらワンコ3D オフィシャルフォトブック』が7月28日に発売される。また、中尾明慶主演の劇場版『犬のおまわりさん 手のひらワンコ3D』が2011年8月27日に全国ロードショーが決定。ただかわいいだけではない。けれどやっぱり犬はかわいくて仕方ない! 犬の魅力がたっぷりすぎる程つまった、とっておきのワンワンストーリーをお見逃しなく。

『犬のおまわりさん てのひらわんこ3D』

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