[連載] ドルショック竹下の「ヤリきれない話」

“味のあるチ●コ”を持つ男との夜が、今でも忘れられなくて……

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(C)ドルショック竹下

 初夏の夜。時刻はまもなく午前1時をまわろうとしていた。終電で鶯谷駅へ降り立った当時大学2年の私は、改札を出たところで呆然と立ち尽くしていた。

「騙された……」

 正確にいえば、騙されたのではない。「ごくわずかで曖昧な情報をもとに、都合よく妄想を膨らませ、欲望のままに突っ走った」だけである。

 iモードやEZwebなど、携帯電話からのインターネット接続が始まって間もなかった当時、私はすでに広まりつつあった「ツーショットチャット(1対1のチャット)」にアクセスしていた。彼氏がいないわけではなかったが、大学1年という遅めの処女喪失以来、あまりのハイペースでセックスを重ねたことで飽きが来てしまっていた。世界には、男の数だけチンコが存在する。その中のたった一本を味わっただけで、世の中を知った気になっていいものか。ひょっとしたら今の彼氏のモノよりも、私にフィットする一本があるのではないか――。そんな思いで前の晩も、手のひらから繋がる電脳世界に釣り糸を垂れていたわけである。

 そこで出会ったのが自称32歳バツイチのKAZUだった。全角アルファベットのハンドルネームもさることながら、「見た目的には『渋い』系かな?」「大人のテクで気持ちよくしてあげるよ?」などと半疑問形の発言もなかなかどうして痛い男。いつもの私であれば迷わず放流するところだが、肝心のブツの話になった時、奴は聞き捨てならない台詞を吐いた。

「俺のチ○コは味があるよ?」

 味? これまでチャット上で数多くの男性とナニについて話をしてきて、サイズや硬さ、色などに言及されたことは幾度となくあったが、「味がある」との形容は初めてである。独特の形状がクセになっちゃったりするのだろうか、それとも本当にチョコやバナナの味が……ああ、この目で確かめたい!

 私は早速次の晩に会う約束を取り付けた。待ち合わせ場所としてKAZUに指定されたのはJR鶯谷駅。しかも「終電で来い」とのこと。どう考えてもホテルお泊りまっしぐらなその状況。しかし「味のあるイチモツ」を前にして、ためらう余裕などなかった。

 鶯谷駅に到着し改札を出ると、券売機の前で男が微笑んでいた。身長は160cm位の、小太り体形。プエルトリコ人かと思うほど彫りの深い顔立ちに浅黒い肌、そしてあろうことか、上下白のスーツで決めている。

「KAZUです。○○さん(※私のハンドルネーム)ですよね?」

 男は言った。32歳という話だったが、10歳はサバを読んでいるだろう。脂ぎった肌に駅舎の灯りが反射し、テラテラと黒光りしている――騙されていたほうがまだマシである。私はこんなキモい男に会うために、自ら進んで終電に飛び乗ったのだ……。己の強すぎる性的好奇心を呪いながら、足取りも重くKAZUの後ろをついていく。もちろん、行き先はラブホテルである。

 部屋に入るなり小さな冷蔵庫を開けてビールを飲み始めるKAZU。そうだ、と思い出したように小さな手提げ袋を渡してくる。

「俺、化粧品の営業やってるからさ。仕事で余ったやつ」

 中を見ると、ドラッグストアやスーパーで売っている安物のアイシャドウやマスカラがギッシリ。決してプチプラコスメを馬鹿にするわけではないが、手土産にしてはあまりに所帯じみている……。

 なんとなく腑に落ちない気持ちでいたのもつかの間、「さあ、そろそろ始めようか」とばかりにその特濃フェイスを近付けてくるKAZU。せめてシャワーを浴びて……と思いつつ肌を合わせると、ほのかに石鹸の香り。事前にどこかで洗ってきたのか? そこは一度結婚したことがあるだけに(あくまでKAZUの自己申告だが)、気を遣ってはいるようだ。外見ほどにはキモくないかも、と私も気を許し、されるがままに前戯を受ける。格別気持ちいいわけでもないが、今回のメインイベントである「ご本尊」の挿入に向けて、KAZUには存分にテンションを上げて頂かねば。

 精一杯いやらしいっぽい声を上げ、体をくねらせ、感じているかのような表情を作る。そうしているうちに、こちらも興が乗ってきて演技が真に迫ってくる。おそらく自分史上で最高の喘ぎ声を上げながら、私に覆い被さるKAZUにいよいよ懇願した。

「もう我慢できない! 挿れて、挿れて!」

 KAZUの表情が一瞬、凍りついたように見えた。異変を察して下半身を見ると、彼の股間は私のそれとぴったり合わさっている。

 入っているはずなのに、感覚がない。

 私のアソコは異次元にでも繋がっているのか? とさりげなく腰を引いて確認すると「ポー○ビッツ以上、アルトバイ○ルン以下」のサムシングが必死に屹立しているのが分かった。

 噴き出しそうになると同時に、全身から血の気が引くのを感じた。ここまで小さいナニを、本人が気にしていないはずがない。それを、すでに入っているにも関わらず「挿れて!」と懇願したとあっては、「お前のチ○コ小さい」と面と向かって言い放っているようなもの。コンプレックスを突かれた人間は、手負いの熊同様恐ろしい。うっかり笑いでもしようものなら、この安ホテルが死に場所となっても文句は言えまい。私は、何事もなかったように喘ぎ声を上げ、笑いをこらえながら、この部屋から一刻も早く逃げ出す方法を考え始めていた……。

 一人果てたKAZUが寝静まったのを見計らい、ホテルを抜け出したのは数時間後のこと。防犯のため一人で出るのを断られるラブホも多いと聞くが、ホテトルの多い鶯谷という土地柄か、中国人らしき受付のおばちゃんは「アイヨー」と陽気に送り出してくれた。
 
――10年経った今も「すべらない話」として健在のこの体験。それを考えると「味がある」という彼の言葉はあながち嘘ではなかったのかもしれない。

ドルショック竹下(どるしょっく・たけした)
体験漫画家。『エロス番外地』(「漫画実話ナックルズ」/ミリオン出版)、『おとなり裁判ショー!!』(「ご近所スキャンダル」/竹書房)好評連載中。近著に「セックス・ダイエット」(ミリオン出版)。

『世界一おいしいソーセージのレシピ65』

彼氏のを見比べてみよう、そうしよう

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