【管理栄養士が厳選「ズボラ飯」のススメ】

「はなまるうどん」830円メニューが◎! 管理栄養士が明かす「丸亀製麺」以上の魅力とは?

2024/01/12 21:00
猪坂みなみ(管理栄養士)
写真AC

 寒い季節は温かい麺類が恋しくなるもの。中でも、うどんは昨今チェーン店が隆盛でCMで目にする機会も多いですよね。そこで今回は、管理栄養士の猪坂みなみ先生に、人気うどんチェーン「はなまるうどん」「丸亀製麺」「杵屋」の3店のうち、栄養バランス面で魅力的なメニューがある店を教えてもらいました。

うどんは食物繊維や脂質がやや少なめ

――はじめに、うどんが持つ栄養素を教えてください。そばやラーメンと比べて、どんな特徴がありますか?

猪坂みなみ先生(以下、猪坂) うどんの主原料は小麦粉ですので、エネルギー源となる糖質を多く含んでいます。同じ麺類であるそばやラーメンと比べると、食物繊維や脂質がやや少なめなので、比較的消化に良いという特徴があります。

 ちなみにラーメンも主原料が小麦粉という点は同じなので栄養素としては似ていますが、ラーメンの場合はそこに「かんすい」というものを加えることで独特の硬い食感を出しています。そばは、そば粉のみ、もしくはそば粉と小麦粉を混ぜて作られた麺となるため、そば粉が含まれる分、うどんと比べると食物繊維やビタミン、ミネラル分などを多く含む傾向があります。

――うどんの定番メニューといえば、油揚げののったきつねうどんや、天ぷらののった天ぷらうどんがあります。天ぷらはいろんな種類を食べたくなりますが、健康を考えると何個までにしたほうがいいでしょうか? 

猪坂 天ぷらは、素揚げや唐揚げなどのほかの揚げ物と比べると、衣が分厚い分、吸油率がかなり高いので、たくさんトッピングすると脂質の摂り過ぎにつながりやすいメニューです。トッピングする際の適切な量は、食材の種類や大きさ、衣の厚さなどによるので一概にはいえませんが、脂質の摂りすぎやカロリーオーバーが気になる場合は2個くらいまでにしておくのが良いと思います。

 ちなみに、表面積が大きい分、吸う油の量が多いかき揚げはカロリーが高くなるので避けるのがおすすめです。海老やちくわ、いかなどの天ぷらであれば100~120kcal程度に抑えられます。

はなまるうどん、「8種野菜のサラダうどん」が魅力的

はなまるうどんの看板(写真:サイゾーウーマン)

――では、人気うどんチェーンのはなまるうどんのメニューで、栄養バランス面から魅力的なものを教えてください。うどん単品だけでなく、うどんとサイドメニューの組み合わせでバランスが良くなるケースもあれば教えてください。

猪坂 単品の場合は、「8種野菜のサラダうどん」(中サイズ830円、税込/以下同)が良いですね。うどん屋さんでは不足しがちな野菜をたっぷり取り入れることができます。特に、免疫力UPに役立つβカロテンが豊富な緑黄色野菜がトッピングされているので、風邪などが流行しやすい冬にはうれしいですね。たんぱく質源としてサイドメニューから半熟たまごを足すとさらに栄養バランスが整います。

 ただし冷たいうどんなので、寒いから温かい食べ物で温まりたいというときには向きません。そんなときは、温うどんで「塩豚温玉ぶっかけ」(中サイズ730円)を頼み、不足する野菜を「野菜サラダ」で補うのがおすすめです。

 豚肉には、糖質の代謝を助けるビタミンB1が豊富に含まれるため、効率よくエネルギーを生み出すのに役立ちますよ。ただしこのメニューでは豚バラ肉が使われており脂質が多めなので、中サイズを頼むとそれだけで966kcalにもなります。そのため、カロリーが気になる場合は677kcalの小サイズ(590円)を選んでみてください。

――サイドメニューには、おにぎりなどごはんものや、唐揚げ、おでん、コロッケなどが並んでいます。うどんと組み合わせるうえで、避けたほうがいいものはありますか? 

猪坂 うどんに合わせることを考えると、「おにぎり」(140円)や「ごまいなり」(120円)「北海道男爵のコロッケ」(140円)「焼き芋天(皮付)」(140円)などの糖質が多いメニューは避けたほうが良いでしょう。一度に糖質を摂り過ぎると、血糖値の急上昇を招いてしまうためです。

 揚げ物なら、先にお話しした通りかき揚げは避けるのがおすすめです。実際に「4種野菜のかき揚げ」は1個で300kcal以上もあるようなので、海老やちくわ、いかなどのほうがよいでしょう。

丸亀製麺は期間限定メニューが良い!

――では、丸亀製麺で栄養バランス面から魅力的なメニューを教えてください。サイドメニューとの組み合わせたケースも対象です。

猪坂 期間・店舗限定メニューの「かに玉あんかけうどん」(〜1月15日まで/並890円)は、低脂質・高たんぱく食材である蟹や卵からたんぱく質を執れるので良いですね。また、とろみのあるあんはサラサラのつゆよりも胃の中に長く滞留するという特徴があります。そのため、あんかけタイプのうどんは体を温める効果が高く、寒い季節にはうれしいですよね。

 ただし野菜は少なめですので、無料の薬味である青ねぎをたっぷりトッピングすると良いでしょう

杵屋は「牛肉入り彩りうどん」がおすすめ

杵屋(写真:サイゾーウーマン)

――最後に、杵屋で魅力的なメニューはどれになりますか?

猪坂 「牛肉入り彩りうどん」は、海老や牛肉、卵、かまぼこなどさまざまな種類の食材からたんぱく質を摂れる点が魅力的ですね。
わかめやねぎから食物繊維も摂取できますが量としては少なめですので、サイドメニューの枝豆をプラスして野菜を補うと良いでしょう。
ただし1杯で塩分が11.2gとかなり多めですので、つゆは飲まないようにするのがおすすめです。

――では、3店のうち一番魅力的なメニューのあるうどん店を教えてください。

猪坂 全体的に栄養バランスを整えやすいのは、はなまるうどんだと思います。サイドメニューに天ぷら類だけでなく野菜サラダがあるため、うどんを食べるときに特に不足しがちな野菜類を補いやすいですよ。

 うどんを食べるときは、麺だけでなくたんぱく質と野菜類の栄養素も摂れるように心がけることで、栄養バランスを整えていきましょう!

猪坂みなみ(管理栄養士)

猪坂みなみ(管理栄養士)

管理栄養士。大学卒業後、大手食品メーカーにて商品企画や研究開発などに従事。ダイエットアドバイザー、料理研究家助手、医療ヘルスケアベンチャー企業の商品企画職等を経て、現在はLINEで気軽に取り組めるパーソナルダイエットプログラム「ダイエットナビ」の運営や、ヘルスケア領域の新規事業開発アドバイザリー、法人向けの健康経営サポート等を行う。

管理栄養士が厳選「ズボラ飯」のススメ

【Diet Solution Lab】

最終更新:2024/01/12 21:00
丸亀はTOKIOの期間限定メニューでリベンジしよ!