コラム
仁科友里「女のための有名人深読み週報」

アンミカの“ポジティブ思考”に見る暗さ――「人生はブーメラン」発言が危険なワケ

2022/12/15 21:00
仁科友里(ライター)

 アンミカは毎日ポジティブになるための呪文として「ハッピー、ラッキー、ラブ、スマイル、ピース、ドリーム」と唱えているという。アンミカ には申し訳ないが、こうやって「いいこと」だけを並べることで、かえって彼女の暗さが露呈される気がするのは、私だけではないように思う。

 「楽あれば苦あり」ということわざがある。楽しいことの後には苦しいことがある、またその逆、苦しいと思っている時間はいつまでも続くものではないという意味であり、 つまり苦楽は相伴うということだが、この考えは、幸福とか幸運といった「いいこと」 にも当てはまるのではないか。

 例えば、健康を損ねて長期間入院する必要があり、仕事を辞めざるを得なかったというアンラッキーを経験した人が、病を克服してまた働けるようになったとき、働ける喜びを感じ、病気をする前よりも強い幸福感を得られるだろう。不幸や不運といった「悪いこと」 は、幸福や幸運を生み出す素となり得るものだから、それらをやみくもに遮断・排除するのはポジティブな行為とはならないように思う。

 とはいえ、コロナ禍の暗い時代には、明るい笑顔と元気な 関西弁で、周りを盛り上げる アンミカのようなキャラは必要なのだろう。お体に気をつけて頑張っていただきたいものだ。



仁科友里(ライター)

1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

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Twitter:@_nishinayuri

最終更新:2022/12/15 21:00
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