コラム
“中学受験”に見る親と子の姿

娘の中学受験で「入学金振り込みミス」――デジタルに不慣れな母の“血の気が引いた”瞬間

2022/12/10 16:00
鳥居りんこ(受験カウンセラー、教育・子育てアドバイザー)

 時は2月4日、午前。その場で泣き崩れた真希さんを見て、塾の先生が慌てて、1月校に連絡したそうだ。

 大変ラッキーなことに、その塾の先生と1月校の先生は昔からの付き合いがあったそうで、特別な計らいにより、入学許可が下りた。校長先生の「お母様のミスで入学が取り消されたとなったなら、お嬢さんの今までの頑張りが報われない」という温情が働いたとのことだった。

 中学受験本番前後は、親も子も緊張の連続だが、実は真希さんがやってしまったような致命的なミスが起こることは少なくない。特に、デジタル処理が一般的になってきた現在、不慣れな人には不利に働くこともある。

 このような親のケアレスミスを防ぐためには、「TO-DOリスト」の作成は必須。その上で、考えられるすべてのパターンをシミュレーションし、頭に叩き込んでおかなければ、想定外の出来事に対応できない。

 茉莉香ちゃんは入学式後、真希さんと一緒に校長先生のもとに出向き、お礼を伝えたという。校長先生は、入学金の納入ミスのことはなかったかのように、ニコニコしながら「受験をよく頑張りました。6年間、学園生活を楽しんでください。入学おめでとう」と言ってくれたそうだ。

 「その場で、今度はうれし泣きをしてしまいました」真希さんは照れながら、そう教えてくれた。



鳥居りんこ(受験カウンセラー、教育・子育てアドバイザー)

エッセイスト、教育・子育てアドバイザー、受験カウンセラー、介護アドバイザー。我が子と二人三脚で中学受験に挑んだ実体験をもとにした『偏差値30からの中学受験シリーズ』(学研)などで知られ、長年、中学受験の取材し続けている。その他、子育て、夫婦関係、介護など、特に女性を悩ませる問題について執筆活動を展開。

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湘南オバちゃんクラブ

最終更新:2022/12/10 16:00
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