カルチャー
【サイジョの本棚・打ち合わせ編】

相葉雅紀が読んだ『錦繍』は、嵐のいまと重なる!? 「別れと再会」の物語を味わう

2022/05/28 11:00
保田夏子

『錦繍』(新潮社/著:宮本輝)

『錦繍』(新潮社/著:宮本輝)

 「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」運命的な事件ゆえ愛し合いながらも離婚した2人が、紅葉に染まる蔵王で10年の歳月をへだてて再会した。そして、女は男に宛てて一通の手紙を書きつづる――。往復書簡が、それぞれの孤独を生きてきた男女の過去を埋め織りなす、愛と再生のロマン。

『死神の精度』(文藝春秋/著:伊坂幸太郎)

『死神の精度』(文藝春秋/著:伊坂幸太郎)

 CDショップに入りびたり、苗字が町や市の名前であり、受け答えが微妙にずれていて、素手で他人に触ろうとしない――そんな人物が身近に現れたら、死神かも。1週間の調査ののち、対象者の死に可否の判断をくだし、翌8日目に死は実行される。クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う6つの人生。

最終更新:2022/05/28 11:00
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