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嵐・相葉雅紀の演技力を現役講師が解説! タメ口でも「調子乗り」に見えないワケ

2021/11/21 16:00
サイゾーウーマン編集部

食べるシーンは、感情の動きで噛み方が変化

 和田家の男3人のシーンでは、段田安則さん、佐々木蔵之介さんという名俳優2人を相手に、対等に演技のラリーができている相葉さん。ラリーというのは、台詞や反応の往来のことですが、相葉さんはこれを絶妙な間の使い方で楽しみながらやりとりしています。

 特に私が良い演技だなと思ったのは、3人で朝食を取るシーンで、寛(段田)に「あんたも安易に動くんじゃないぞ」と忠告されたあとの優(相葉)の表情。口に入っている食べ物の噛み方が微妙に変化していて、味わって食べていないことが伝わってきます。人は“心ここにあらず”というほど深く考え事をしている時に、動作が遅くなりがち。相葉さんはこの場面で見事に噛むのが遅くなっていて、リアルで良い演技だなと思いました。

 また、寛の元カノ・冬木亜蓮(草刈民代)が和田家を訪れ、寛に復縁を迫るシーンでは、祖父の恋愛のイザコザを目の当たりにしてモジモジしている優と、話を聞きながら引いていく秀平の“差”が出ていて面白かったです。亜蓮に情が移っていく優と秀平の表情に差があるからこそ、このシーンには意味がありますし、思わず「応援します」と即答してしまう優の人の良さも表れていました。

 さらに、優や寛らが宅飲みを楽しみ、打ち解け始めたシーンでは、優の「どうしたの?」という声のかけ方がまるで友だちに言っているかのようでした。自分の仕事のスランプも寛のおかげで抜け出すことができ、すっきりと明るい顔色の優が印象的で、友だちと恋バナでもしているような寛との会話が“爽やか”に聞こえます。タメ口で「しょうがないな~」というノリで会話をしても、調子に乗っているように見えないのは、相葉さんの人間力もあると思います。

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