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『ザ・ノンフィクション』レビュー

『ザ・ノンフィクション』コロナ禍のタクシードライバーと乗客たち「東京、タクシー物語。前編 ~コロナとシングルマザーの運転手~」

2021/05/10 17:47
石徹白未亜(ライター)

 コロナ禍の新宿の大通りで、恭子が走る道の反対車線も「空車」の赤いランプが光るタクシーが何台も並ぶという過酷な状況だった。一方で、このコロナ禍においても月間100万円以上の売り上げを叩き出すこともあるという切れ者ドライバーもいる。恭子の同僚で、前職は芸能事務所で働いていたという倉本氏だ。

 ドライバーたちの乗務記録から「売れる」エリアを研究するなど、仕事熱心な倉本氏が導き出した今の答えは「歌舞伎町・明け方・ホストクラブ帰りの女子」だという。番組内でも、日が昇り始めた新宿で、ホストクラブで飲んだあとと思われる派手な身なりの女子たちが歩いていた。

 倉本氏は、ホストクラブで遊んだあとの女性は疲れて電車で帰りたくないとその心理を分析し「(ホストクラブ帰りの女子たちが)『タクシー乗る? 乗らない?』とかそういう会話も聞こえてくるので、止まってドア開けちゃったりとか」と、冷静に話す。深い洞察と観察力にあわせ機を逃さない的確な行動力、うなるほどできる人だ。

 ホストクラブはシラフでいたら多くの人がためらうであろう金額を、すました顔で支払うのが「嗜み」ともいえる場所だ。そんなところでポーンと大金を支払ったあと、数千円を惜しみ健気に始発で帰るというのは、やってみたことはないものの、非常にわびしい気持ちになりそうなのは想像できる。ホストクラブで楽しんだあと、“姫”が家に帰るまでのかぼちゃの馬車は、やはりタクシーがふさわしい。

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