カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「ar」10月号

オタク女子は“あくまでオシャレに”が重要!? 「ar」推しカラー企画に思うこと

2020/10/04 16:00
島本有紀子(ライター)
「ar」2020年10月号(主婦と生活社)

 このほど発売になった「ar」(主婦と生活社)の10月号。創刊から25周年を迎えたとのことで、表紙には「祝 25周年」「25th anniversary year(ハート)」の文字が踊っています。しかし、このご時勢だからか、お祭り感はさほどありません。30周年に向けて、予算とエネルギーを蓄えているようにも見える中身、さっそく見ていきましょう!

<トピックス>
◎ラブっけ女子どう???
◎やっぱり猫が好きなのさ
◎推しカラーで彩る毎日。

「ar」がオススメする「ラブっけ女子」とは何か?

 コロナ禍の影響で、ファッションページを作ることが困難になっているのか、読み物が多くなってきている最近の女性誌。「ar」も例に漏れず、先月号では過去の著名人インタビューから“名言っぽい発言”を拾い集めた自己啓発的読み物企画「自分をもっと好きになりたい50Tips」がありました。

 今号でもその路線は継続中。巻頭特集「ラブっけ女子どう???」では、編集部が提唱する「ラブっけ女子」とやらに近づくための10カ条が紹介されています。

 「ラブっけ女子」とは、「自分だけの魅力=『ラブっけ』を磨いていけばそれでよくない?」「自分の中の『ラブ』に正直に生きるのが最高気持ちイイ!」というマインドを持った女子のことだそう。そんな女子になるための10カ条には「ご自由にご自愛。」「ワタシの中には“お宝”がある(ハート)」「ドドド真ん中で生きる!」「そして永遠にワンアップ!」など、抽象的かつ前向きっぽい文言が並んでいて、実に自己啓発書的です。

 10カ条を具体的に読んでいくと、「ご自由にご自愛。」とは「湧き出てくる欲求を素直に受け止めて、やってみたいと思う気持ちのままに行動する」ことだそう。その一方、「ドドド真ん中で生きる!」では、「キャラをこじらせないでね(ハート)」とも忠告。「全部取り入れようとすると絶対失敗する」「ヨクバリすぎは時に罪(笑)」とのこと。
 
 「自分の欲求に素直に行動すること」と「こじらせるな、失敗するな」を同時に求められていて、つまり“はみ出さない程度に個性を出せる”のがラブっけ女子ということでしょうか。個性尊重と言いつつ、はみ出し者には厳しい現代社会を生き抜くには、確かにこのマインドを身につけるしかないのかもしれません。

 そういった矛盾をはらみながらも、前向きな言葉が並ぶ同企画。

 「人生は一度きり。前へ! 前へ!」「私たちは自分を輝かせるために生まれてきたんだ(ハート)」「イイ波には即、乗るゼ!」「日本まるごと光らせちゃおうぜ(ハート)」――。

 同誌的には、このノリはまだ「こじらせてる」「はみ出てる」ではないようなので、意外と許容範囲は広そうです。

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