コラム
「元極妻」芳子姐さんのつぶやき81

「元ヤクザの占い師」の占いが的中! 元極妻が考える、長野と岡山のヤクザ“銃撃事件”

2020/06/07 16:00
待田芳子(作家)

 さらに5月30日の午後2時半ごろには、岡山市内で、神戸山口組の二次団体・池田組の若頭が銃撃されて重傷を負いました。場所は、池田組の本部事務所の駐車場です。ヒットマンの車を追いかけた池田組関係者も鎖骨などを折ったそうですが、いずれも命に別状はないそうです。

 この日の事務所では、4年前の2016年5月31日に六代目山口組関係者に射殺された当時の若頭の法要が行われており、警察も張り付き警戒をしていました。法要を終えて帰ろうと車に乗り込むタイミングを狙ったんですね。警察官たちの目の前で撃たれてるようですから、警察の面目は丸つぶれといったところでしょう。

 射殺犯は、やはり六代目山口組関係者で、すぐに逮捕されています。二次団体の若頭代行と報じられました。岡山市は「特定抗争指定」の警戒区域ではないのですが、ヒットマンはそのほうがやりやすかったのでしょうね。

 でも、一発しか当たっていないそうですから、もともと「脅かし程度」だったかもしれません。拳銃を使った殺人の場合まず無期懲役ですが、殺人未遂なら有期刑で20年くらいですから、「そのくらいなら行きます」的な感じかなとも思います。

 今回の事件を契機に、マスコミは「大抗争勃発か」みたいになっているようですが、そもそも16年の若頭射殺事件も、去年の神戸山口組の中核組織・山健組の事務所前で関係者2人が射殺された事件も、カエシ(報復攻撃)は行われていませんから、「これからもカエシはない」と見る関係者は多いです。私もそう思います。

 理由はいろいろありますが、ヒットマンは逃亡させるにしても懲役へ行かせるにしても、莫大なお金がかかります。逃亡犯なら生活全般、裁判なら弁護人の選任・ムショへの差し入れ・家族の生活費まで、めっちゃ大変だからです。

 ヤクザの資金力が弱くなっているのもありますが、そもそも若い衆は懲役に行きたがりません。重罰化が進んでいますし、出所するまで組織があるかどうかもわからないからです。「ちょっと前までは、『1億円やるから、撃ってこい』って言えば、みんな手を挙げたけどなあ」と、高齢の元親分がぼやいていました。これはこれでいいことなのでしょう。

待田芳子(作家)

今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻。夫とは死別。本名・出身地もろもろ非公開。自他共に認める癒やし系。著書に『極姐2.0 旦那の真珠は痛いだけ』(徳間書店)がある。

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最終更新:2020/06/07 16:00
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