カルチャー
ホラー女王・犬木加奈子先生インタビュー【後編】

「虐待」はホラーより怖い現実――『たたりちゃん』犬木加奈子が描く“異常なリアル”【『サバイバー』インタビュー後編】

2020/03/05 17:00
有山千春(ライター)

『サバイバー~破壊される子供たち~』(C)犬木加奈子/ビーグリー

犬木 人間の最高の喜びや達成感って、「人間が人間を支配するとき」だと思うんです。そのときの心地よさって、すごいんだと思います。いじめは子どもに限らず、全世代に共通してありますよね。子どもに「いじめはよくない」と言いながら、お母さんたちは“ママ友いじめ”をしているでしょう? 

 わたし、町内会の組長さんなんですが、あっ、組長さんっていうのは町内会長の下で、ゴミ集積場に看板をかけたりいろいろやるんですが、もう……びっくりするの! いろんな人がいるんだってことがわかって! わたしが庭掃除をしていると、ご近所のうわさをブワ――ッ! って言いにくる一部奥様がいて。だからわたしがこういう漫画を描いていることが知れ渡ったら、何を言われるか……。

――そういった日常も漫画のネタになりそうです。

犬木 よく「ご近所のことを描いているんでしょう?」なんて聞かれますが、漫画に反映したことはないんですよ。でも、いつか使えるかもしれませんね(笑)。

――ファンとしては、先生のリアルな日常を知ることができてうれしいです! ところで、『サバイバー』の気になるラストはどうなるのでしょうか。現実をベースにしていますし、『たたりちゃん』のように仕返しして……とはならないかと思いますが。

犬木 リアルを追求している漫画ですが、せめて物語の中だけはスカッとするものがほしいですよねえ。

――主人公に救いがあるのでしょうか?

犬木 『サバイバー』のラストは、本当に悩みました。最終的に、救いもあり、読者に対して投げかける要素もあり……という感じで描きましたが、できていましたか?

担当編集 はい! 最終巻の配信日は3月15日です。

――心待ちにしています!

(有山千春)

有山千春(ライター)

AV制作会社広報、実話誌編集者を経てフリーライターに。女性向けWebサイトや週刊誌等で執筆中。

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Twitter:@sansihumiko

最終更新:2020/03/05 17:00
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