インタビュー

ロボットデリヘル炎上――「しゃべらない」「モノ化する」風俗嬢の危険性を、当事者視点で考察

ロボットデリヘルの「コンセプト」が問題なのではない

 要氏は、まず今回の議論に関して、コンセプトの話が中心となっている点に疑問を抱いたそうだ。実際に働いている現場の人たちにとって、具体的に「何が危険で、何が負担になっているか」が見えてこないのだという。

「“ロボット”というコンセプトや労働内容が、実際にそのお店で働く人たちにとってどうなのかは、その人たちに聞いてみないとわかりません。外部の人間の快/不快の問題を、“人権的観点”から、あたかも当事者を代弁するかのように話しがちなのでは」

 議論の様子を見ていると、当事者ではない人たちの意見の方が目立っていたのは確かだ。現在働いている人、また過去に在籍していた人も、それぞれ内情を明かしているものの、「ロボットデリヘルは危険/危険じゃない」と意見が真っ向から対立し、結果的に“本当のところはどうなのか”が不透明になっている。

「セックスワーカー個々人で、持っている知識や経験に違いがあります。特に、業務がまだ試行錯誤の段階にある新人さんや、性教育や性経験が希薄な若年層のセックスワーカーは、そうでない人に比べてハイリスクなのではないかと思います。自分は何をされたら身体的/精神的に傷つくのか、それはどれくらいで回復するのかを把握しておらず、また回避方法を習得していない。経験によって得られる、お客さんに禁止事項をさせにくいサービスの姿勢や体位の知識がないことも考えられます」

 ほかにも、セックスワーカーが安全な働き方をするという視点では、「お客さん優位ではなく、自分優位で、その場の主導権を握ることも重要です。お店側は集客のために、お客さん優位の考え方になりがちですが、お客さんが自由にのびのびと楽しむという遊び方は、セックスワーカーにとってかなり危険。嫌なことを受身でされるのではなく、主導権を握り、その場を演出して、遊び方を提案することが大切なんです。セックスワーカーには、そういった情報や知識についての十分なインフォームドコンセント、またリスクマネージメントが必要であり、それこそがリスク回避につながるのでは。なので、コンセプトうんぬんの問題ではありません」という。

「お店側も、働いている女性たちが、お客さんの言いなりになっていないか、気にかけるべき。真面目で誠実なセックスワーカーだと、お客さんの言うことを鵜呑みにし、嫌なことをされても耐えてしまうことがありますから。『自分の限界をちゃんとわかっているのか』という点については、何度も確認した方がいいと思います。ただ、そういった心配ができるか否かは、お店の中の人の人間性によりますが……」

 また要氏は、ロボットデリヘルの危険性を議論するためには、お客さん側が「ロボット」というコンセプトに、何を求めているのかを、しっかり把握する必要もあると指摘する。

「『ロボットにめちゃくちゃしたいから萌えるのか』『ロボット自体に萌えるのか』……後者だったら危険ではないと思うんです。だから、ロボットデリヘルのお客さんの需要を、私は知りたいですね。その上で、そういったお客さんの欲求を、実際に働いている人がどのように見ているか、どう受け入れているのか、はたまた、どういった点が受け入れられていないのか、その回避法はあるのかを考えていくべきだと考えます」

セックスワーク・スタディーズ
「当事者は何を考えているか」抜きに議論は進まない

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