元ジャニーズファンが語る、EXILE、EBiDAN、BTS(防弾少年団)の魅力「私が彼らに“オチた”ワケ」

 芸能界を激震させたSMAPの解散騒動に続き、元TOKIO山口達也のセクハラ引退事件、関ジャニ∞渋谷すばるの退所、NEWS小山慶一郎・加藤シゲアキによる未成年女性との飲酒騒動など、トラブル続きのジャニーズ事務所。そんなマイナス要素ばかりがピックアップされる一方で「ジャニタレそのものの存在感は以前に比べて薄くなっている」という寂しい声も聞こえてくる。長年、男性アイドル界の頂点に君臨し続けてきたジャニーズ事務所にいったい何が起こっているのだろうか?

「存在感が薄い」と感じさせる要因のひとつは、間違いなくデビューグループの乱立によるタレントの飽和状態にあるだろう。いわゆる「デビュー組」に属するジャニーズ事務所のグループは、少年隊を筆頭に、無期限活動休止中のタッキー&翼も含めて、なんと16グループも存在している。ここに、近藤真彦、SMAP中居正広や木村拓哉、山下智久、生田斗真、中山優馬などソロ活動中のメンバーも加わり、デビュー組だけで全94人。そこに400人以上といわれるJr.を抱えた大所帯となっているのだ。

「16グループ、すべてを言える人が日本に何人いるでしょうか。中には、CDの売り上げが5万枚にも届かない“不良債権ユニット”A.B.C-Zや、いつの間にか『Jr.』という肩書きを外されて浮遊状態のふぉ~ゆ~なども含まれています。ムダに人数だけが増え、各グループの印象が薄れてしまうのは当然のことでしょうね」(ジャニーズに詳しい記者)

 数年前まで「ジャニーズから新グループがデビュー」となれば、マスコミ各社が騒ぎ立て、一般人にも広くそのニュースが伝わっていたものだが、近年では一部で取り上げられる程度。加えて、ファンが分散してしまったことによる悪影響はCD売り上げやコンサート動員数などにも顕著に表れている。

「活動15周年を迎えるNEWSや、昨年10周年を迎えたばかりのHey!Say!JUMPなど手堅く人気を集めているはずの中堅グループも、今年に入ってコンサートツアーの規模を縮小。彼らの場合、チケットの倍率は相変わらず高いため、イコールファン離れとは一概に言えませんが、昨年のV6コンやKis-My-Ft2コンなどでは会場によって空席が目立っていたという話もちらほら聞こえてきます」(前出の記者)

ジャニーズ公式サイトより、アーティスト一覧のページ。大所帯である。
三代目・岩田剛典クンは礼儀正しい
 加えて近年、脅威となっているのが「三代目J Soul Brothers」「GENERATIONS」といったEXILE軍団(LDH王国)の台頭だ。「アイドルではなくアーティスト」というすみ分けで、ジャニーズ事務所からの圧力を受けることなく、歌番組や雑誌などに出まくってきた彼らだが、結局のところ「歌って踊れるイケメン」という部分ではアイドルとなんら変わりはない。勢いそのままに、古参のジャニーズヲタがEXILE軍団に堕ちる……というパターンは着実に増えているようだ。

「それまで、EXILE軍団の印象といえば『ガチムチ体形、サングラス、ヒゲの野蛮な男たち』『ノリ重視のパリピ』というイメージしかなく、住む世界が違うと敬遠していました。そんな私がこんなにハマってしまうなんて思いもよりませんでしたね」

 こう語ってくれたのはKAT-TUN亀梨和也担から三代目 J Soul Brothers・岩田剛典ヲタに移行したというAさん。それまで10年以上、ジャニーズのタレントだけを盲目的に追い続けてきたというAさんを目覚めさせたのは、彼らの見せた意外な行動だったという。

「ある日、某局の歌番組をぼんやり見ていたら、三代目のメンバーたちがステージ上で一人ひとり丁寧におじぎしていたんです。『あれ、オラオラ系だと思ってたのに意外と礼儀正しい…?』と観察しているうちに、目に飛び込んできたのがジャニーズ系の爽やかな美少年(岩ちゃん)でした。笑顔は可愛いのにダンスはキレキレ、それでいて挑発的な視線をカメラに送ってくる彼らに全盛期のKAT-TUNが重なり、一瞬で恋に落ちてしまったんです」

9種類の表紙が話題となった、ハースト婦人画報社刊「エル・ジャポン」2018年 6月号の「三代目 J Soul Brothers 岩田剛典版」の表紙。
 その後、CDやDVD、バラエティやラジオまでチェックしまくったAさんは、メンバーの気さくな雰囲気に親近感を覚え、天然っぷりに「ギャップ萌え」してどっぷりハマっていったという。また、自身がジャニヲタだった時代には、ミーハー心からファンになる「新規」を嫌い「ごく(せん)出ファンは永遠に新規」「顔ファン消えろ」などと率先して唱えてきたAさんだったというが、そんな空気を一切持たないほかのファンのあたたかさにも「救われた」という。

「コンサートへ行った際、何よりも新鮮だったのは会場に男性ファンが多くいたこと。男女共におしゃれで会場全体がキラキラして見えました」

 Aさんのように完全に乗り換えたファンもいれば、ジャニーズとLDHタレントを同時に愛する「兼ヲタ」も存在する。Sexy ZoneとGENERATIONSを追いかけているBさんもそのひとりだ。

「GENERATIONSのライブでは気合を入れてノリまくるんですが、その反面、疲れてしまう自分もいるんですよね。そんなときに和ませてくれるのがSexy Zoneなんです。『男』と『小動物』を愛でるみたいな…まったくの別物ですよね。そんな中で(菊池)風磨がムダに腰振りダンスでセクシーアピールしたりすると、こっちが赤面しちゃいますよ。『おいおい、君たちにそれ求めてないから』って。完成しきっていない童貞感がジャニーズの魅力。自分の中では、ディズニーランドとUSJ、両方を気分に合わせて体験してるみたいな気分です」(Bさん) 

 加えて、LDH所属タレント以外にも現在、多方面で日本の男性グループがめざましい飛躍を見せている。名古屋発のご当地アイドル「BOYS AND MEN(ボイメン)」や、スターダスト所属のメインダンサー&バックボーカルグループ「超特急」、その名にちなんでライブで皿を投げるのがお約束のダンスロックバンド「DISH//」など、男性アイドル好きな女子のたどり着く先は、いまや複数存在するのだ。

 また、そんな中で息を吹き返しているのが「東方神起」「BIGBANG」らK-POP勢。中でも、7人組ボーイズグループ「防弾少年団(BTS)」にハマったという元嵐ファンのCさんは、その魅力を熱く語ってくれた。

サウンドへの評価も高い防弾少年団。写真は、ユニバーサルミュージックから2018年7月に発売された『2017 BTS LIVE TRILOGY EPISODE III THE WINGS TOUR IN JAPAN ~SPECIAL EDITION〜at KYOCERA DOME』初回限定盤DVDのジャケット。
「歌もダンスもバラエティもできる。嵐のそんなオールマイティなところが魅力だったんですが、いま思えば全部できるぶん、どれもこれも中途半端なお遊戯会レベル。そんなふうにゆる~いまま中年になりつつある彼らを見ていて、ああ、先がないな、と。 その点、韓流アイドルはみんな『本物』ですよ。防弾少年団は米国のビルボードチャートで1位を獲得したんですが、これは世界的に認められているということ。国内のお子ちゃまアイドルたちとは格が違う。そんなにすごいのに、ファンを喜ばせるためにいまだに握手会をしてくれたり、コンサートでは感謝の涙を流したりするんですから……。一度知ってしまったら戻ることは不可能ですね」

 ファン離れが進むこうした状況を「ジャニーズ事務所の弱体化」と嘆く声もあるが、たとえジャニーズ事務所が以前のようにテレビ業界や出版業界に圧力をかけられたとしても、しょせんは狭い世界の話。あらゆる手段を使って情報が得られるいま、こうなるのは遅かれ早かれ当然のことだったのではないだろうか。

King & Prince『シンデレラガール』通常盤(Johnnys’ Universe)
King & Prince、HiHi Jet、東京B少年が頼みの綱
 そんな状況の中、ジャニーズ帝国復興のいちるの望みとされているのが5月にCDデビューを果たした6人組アイドル「King & Prince」だ。

「デビューシングル『シンデレラガール』は発売初週で57万7000枚の売り上げを突破。デビュー作としてはKAT-TUN『Real Face』の75万4000枚につぐ歴代2位の好成績です。もちろん、パターン売りやイベント参加券の封入もあり、複数枚購入の効果もあったでしょうが、それでもこのご時世にファンの愛の深さを感じますよね」(前出の記者)

 売り上げ数のみならず、彼らに希望を感じる理由は、その名のとおり彼らが「超正統派な王子様路線」を邁進しているという点。「歌って踊れるかわいい王子様」「おバカでもいい」「歌もダンスもシャカリキになりすぎず手習い程度で」というジャニーズアイドルの鉄則をしっかり守っているからだ。

 また現在、彼らに続くJr.内グループとして人気を集めているのが、ローラースケートを特技とする頭文字ユニット「HiHi Jet」、幼さが売りの「東京B少年」など。さらに、They武道にメンバーを増員して結成された「宇宙Six」や黒澤明監督映画「七人の侍」からインスパイアを受けた「7 MEN 侍(セブンメンさむらい)」など、ジャニー喜多川社長肝入りのユニットが数多く活躍している。この絶妙に気恥ずかしいネーミングセンスも、他事務所には絶対にまねすることのできないジャニーワールドの真骨頂。ジャニーズの原点回帰となるKing & Prince、そしてJr.たちの活躍がこれからのジャニーズ事務所の指針となりそうだ。

(文/編集部)

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