カルチャー
[短期連載]天理教のツマ、「宗教合宿」2泊3日潜入記【第2話】

「宗教都市」はディズニーランド!? 「天理教」のはっぴを羽織り「ガチ合宿」に潜入

2018/06/27 21:00

 これが、天理教本部。からっぽの信仰心をも煽る、広大で重厚な趣き。「でかっ……」と、思わず見惚れていると、AさんBさんは神殿に向かいナチュラルに一礼をしていました。天理教独自の、4回手拍子をしたあとに。

 本部に近づくにつれ、黒い集団がどこからともなく湧いて出てきます。巨人戦開始前の東京ドームのような人口密度といいますか、何千人規模ではないでしょうか? みな神殿に吸い込まれ、中に入るとさらにびっくり。黒い人間が、広大な神殿内に、ずら―――――っと、規則正しく正座をして並んでいるではありませんか。

 壮観。圧巻。

 わたしもAさんBさんにならい、正座をします。

 ふと空気が変わり、全員参加者全員が神殿内に入ったのでしょうか。

 ♪えぇ〜あしきをはろおてた〜すけた〜ま〜え〜てんりのみ〜こ〜と〜
(ちん、どん、ちん、どん/太鼓や鈴の音)

 なんの合図もなく歌が始まると、そこにいる全員が一斉に歌い、踊り出すではないですか。

 え? え? 一体なにが起きたというのか?

 何千人ものシンクロした歌声と、踊りによる法被の擦れる音が神殿内に反響し、なんか、あ、ヤバイコレ……持ってかれる……ふわぁ〜って、持ってかれる……キマりそう……むしろこれ、EDM ……? そんな感じです。

 っていうか、そもそもこうした歌と踊りの講習をしに、わたしたちは来たのではないのか? もうみんな、講習するまでもないゴリゴリの信者じゃん! ゴリゴリが集まる場所なんじゃん! かつてないほどのアウェイ感を覚え、知識ゼロのわたしはただただ正座でふわぁ〜〜っとしているしかありませんでした。

 しかし、まだまだ序の口。このあとじわじわと天理教に染まりゆくことになるとは、姉さん、このときは知る由もなく――。

(文・有屋町はる)

 

(隔週水曜日・次回は7月11日更新予定)

最終更新:2018/06/27 21:06
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