柳原可奈子は「セクハラに慣れてきちゃっているのかな」と明かした…働きながら「エッチなからかい」のかわしかたを覚えていく現状

 「週刊新潮」(新潮社)が報じた元?財務相・福田淳一事務次官のセクハラ問題を端緒に、日本でもようやく「#metoo」の動きが表面化してきたように見える。インターネット上の議論だけでない広がりを見せ、テレビなどのメディアでも「セクシャルハラスメントとはどういうことなのか」「根底にあるのは女性蔑視ではないか」と問う論調は増えている。一方で、「いやいや、こんなのセクハラじゃないでしょう」と発言する著名人も少なくなかった。

 福田氏のセクハラ疑惑はテレビニュースやワイドショーで大きく取り扱われ、多くの司会者やコメンテーターは、web新潮に公開された音声データの内容を「セクハラだ」と見て批判的だったが、4月17日放送の『バイキング』(フジテレビ系)で火曜レギュラーの柳原可奈子(32)が述べた「これをすっごい大変なセクハラだと感じなかった私も慣れてきちゃっているのかな」という率直な感想が印象深い。

 公表されている録音データの一部を聞いた後、同じくMCの坂上忍(50)から「女性記者からすると、事務次官から何か情報を得られるってとんでもないことなわけじゃない。そうすると、何か一つでも新情報が知りたいとなって、普通の会話の中にああいう言葉(セクハラ)を放り込まれたら、それはある程度は受け止めざるを得ない環境になっちゃうだよね」と話を振られた柳原は、次のようにコメントした。

「本当に女性側のニュアンスが伝わらないっていうので(※公表された録音データでは女性記者の声は消されている)、感じ方によってセクハラと感じてしまうのかもわからないですけど、これは、なんか……うーん……かわして、すこしかわして、うーん……情報を貰いに行ってほしいかなぁ……何ていうんだろうなぁ……そこまで……うーん……」

「私がこの流れで『おっぱい触っていい?』って言われたら『さあ、どこがおっぱいでしょう?』とか言って『それより森友の件どうなっていますか?』とかって。切り返し、切り返しを学んで働いて来たのかなって思うから、これをすっごい大変なセクハラだと感じなかった私も慣れてきちゃっているのかな」

 言葉を選んでいる様子だったが、どうやら柳原としては、男性からこの程度の発言をされたとしても“うまくかわしたり、切り返したりすればよかったのに”という感想を持ったようだ。言うまでもなく、セクハラの根本には権力の非対称があり、「される側」は「する側」に抗議しにくい構造になっている。そのうえで、角が立たぬように気を回し、たとえば「『さあ、どこがおっぱいでしょう?』とか言って」切り返す役目を「される側」が負うことで、セクハラは“些末なこと”であり“気にして大声で喚くほうが変”とする文化が形成されてきた。柳原が「これをすっごい大変なセクハラだと感じなかった私も慣れてきちゃっているのかな」と言うように、彼女が働く芸能界、テレビ業界には、その文化がきっちり現存し、彼女自身は「慣れて」しまっているのだろう。

セクハラを上手にかわす方法がなぜ必要とされているのか
 同じように芸能界を職場とするタレントの壇蜜(37)が、セクハラの“上手なかわし方”を伝授して物議を醸したことがある。

 2016年、朝日新聞紙面の<悩んで読むか、読んで悩むか>というコーナーに、12歳の女子中学生から「毎日のように、特定のクラスメイト男子から『今日のブラジャー何色?』『胸をもませるかパンツを見せて』等と言われて困っている」という相談が寄せられた(紙面での見出しは『中学校で男子からセクハラ、イライラ』)。

 「お悩み相談への回答」を行った壇蜜は、これを「セクハラ」ではなく「悪ふざけ」と表現し、次のようにアドバイスした。

「悪ふざけには貴女の『大人』を見せるのが一番だと考えます。次に見せて触らせてと言ってきたら、思いきってその手をぎゅっと握り『好きな人にしか見せないし触らせないの。ごめんね』とかすかに微笑(ほほえ)んでみてはどうでしょうか」

「ちなみにその困った君はきっと貴女が好きで、ちょっかいを出すしか愛情を示せないのでしょう」

 壇蜜は、相談を寄せた女子中学生に対して“大人になりなさい”“うまくかわしなさい”という処世術、あるいは“他人を変えたければまず自分を変えよう”とエールを送ったつもりだったのかもしれない。彼女自身はそうやって、かわしてきたのだろう。しかし、男子のセクハラによって困ったりイライラしている女子中学生は、いわばセクハラの被害者だ。被害者に大人になろう、うまくかわそう、変わろう、とアドバイスするのは、問題の責任を被害者に押し付けているのと同義ではないだろうか。

 では芸能界において表立ってセクハラする側の認識はどうか。さまぁ~ずの三村マサカズ(50)は、バラエティ番組などで女性芸能人や女性アナウンサーに対して幾度となくセクハラとしか言いようがない言動を繰り返していることで有名だ。たとえば2016年に始まったラジオ番組『みむこじラジオ』(ニッポン放送)で、同じホリプロに所属する小島瑠璃子(24)に「恋人はいるの?」「人にブラのホック、外されたことある?」といった質問を続けた。小島は「ひどーい!」と返したのだが、三村は「それぐらい良いだろうよ。『女子に(外されたこと)ありますよ』とか、軽く答えればいいじゃない」と意に介さないどころか、セクハラを“うまくかわせばいいんだよ”と言わんばかりのアドバイスをしたのだった。やはりセクハラする側にも、「これは冗談なのだから、うまくかわして笑いにしてほしい」という意識があるのだろう。そしてその空気が、テレビに蔓延している。

 セクハラ被害を受けた側が、うまくかわしたり、意に介さなければセクハラは減るか。減りはしない。むしろ、その行動が問題であると意識されないまま、「そういうものだ」と容認され続けるだろう。これまでがそうだった。しかし、これからは違う。

 そもそも、セクハラをうまくかわせるのが大人ということもない。どちらかといえば、セクハラを「しない」ことが大人の態度として正しい。つまり、相手の立場を慮り、セクハラやパワハラにあたる可能性がある言動を意識的に避けるのが成熟した大人の態度といえるのではないか。そうした大人の態度をとらず、被害者に責任を押し付け、「上手にかわす」ことを覚えこませてきた“文化”の側に、問題はある。

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