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「女人禁制」土俵騒動を“相撲女子”はどう見る? 「同調圧力に負けて変わらないで」と語るワケ

2018/04/09 19:30

 ネット上では、相撲ファンが、「相撲好きな人であればわかるはず」と訴えている点に関して、「外野から見て異常だと思うところを受け入れないのはどうなのか?」といった指摘も出ている。ファンとそうではない人の間に大きな隔たりがある――そんな相撲の一面が垣間見えるが、和田氏はそこについても、「相撲の“あいまいさ”が、ファンではない人から攻撃されやすい理由なのではないか」と語る。

「相撲って、サッカーや野球などの“ザ・スポーツ”と違って、スポーツでもあり伝統芸能でもあり興行でもあり……非常にあいまいなんですね。白か黒か、敵か味方かって、きっちり分けることはできないものなんです。今は社会全体がそういう『自分がわかりづらいもの』『あやふやなもの』を排除したい傾向にあるというか……相撲叩きは、“あいまいなものを許せない風潮”の象徴なのかもしれません。だから叩かれやすい存在なんだと思います」

 日本固有の宗教・神道に基づいている面もあり、神事としての側面も持つ相撲。それがゆえに、ほかのスポーツと比べて礼儀作法などが重視されており、文化的な側面もあることから、余計に厳しい目で見られているのかもしれない。

また、今回の件であらためて相撲協会のホームページを読んでみたという和田氏は、「定款にも観戦時のお願いにも、『土俵に女性を上げてはいけない』とは特に書かれてなかった。きっと、江戸時代から『女性は危ないので相撲場に入ってはいけない』というのが伝統としてずっと残っているってことですね」と女人禁制についても言及。

 スー女として、“土俵は女人禁制”は変わってほしいと思うのだろうか? 和田氏いわく、「時代的に変わっていって女性も上がれるようになるなら構わないですが、今のこのガーガー言われているタイミングで同調圧力に負けて変わってほしくはないです。そういう感じで変わってしまったら、それこそ伝統なんてどんどん排除されてしまいそうで。理想としては、皆が忘れたころに『あれ? そういえば女性が土俵に上がってるな~』『あ~最近そうなったらしいよ~』くらいのニュアンスで、気が付いたら変わっているくらいがいいですね」とのこと。

 なお、日本相撲協会の芝田山広報部長は、現時点では「(土俵に女性が上がれないという)大相撲の伝統を守る協会のスタンスは変わらない」とコメントしている。

 “ツイ友(Twitter上での友達)”にも「相撲もうだめじゃん」などと言われて、「とても悲しい気持ちになった」という和田氏。黒か白かを決めたがる世間の同調圧力に飲まれてしまうのではなく、今一度自らでファクトチェックをし、相撲というものを考える目を持つべきかもしれない。
(ヨコシマリンコ)

最終更新:2018/04/09 19:30
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