異臭がする子供、ワクチン拒否…義妹が「自然派ママ」になりまして

 人がトンデモ沼にハマった時、最も困惑するのは、簡単には縁を切ることのできない家族です。トンデモさんはネタとして距離を置きながら冷やかしで観察する分にはいいけれど、身内となるとそうはいかないのが現状でしょう。トンデモを信じ、常識クラッシャーな言動に心と体が蝕まれ、時には家族断絶へ……。

 そんな実体験をお届けする新シリーズ「身内がトンデモになりまして」を、当連載にて始めさせていただきます。第1回目は、「〈義妹〉がトンデモになりまして」を、お送りしていきましょう。

◎〈義妹〉がトンデモになりまして

 「義妹のような人が医療に携わり、また子供を育てていることが、同じ母親として恐ろしくてたまりません」

 そう連絡をくれたのは、夫の妹(以下、義妹)が超ヘビー級の〈自然派ママ〉になってしまったというM子さん。「義妹の発信する自然派育児の情報が原因で、いつか被害者が出るのでは」と、ここ2年ほど悩み続けているのだとか。M子さん自身は、現在1歳の子供を育てている20代主婦。友達には子持ちが少なく、一番身近な〈ママ友〉的存在が、半年ほど先に出産した義妹だったといいます。

M子さん(以下、M)「私は妊娠中つわりがひどく、後期には切迫早産で要安静、不安だらけの毎日でした。そんな時、義妹からこんなLINEが来るんですよね。いろいろな情報を知って気持ちが落ち着いた今あらためて見ると、どれも完全にトンデモです。でもその時は“このツラさから解放されたい”という一心で、信じてしまっていました。義妹は准看護士として働いていたこともあるので、医療関係者の言うことだから信頼できる気持ちもあったかもしれません」

◎こんなものを信じていいの?

 義妹からM子さんに送られてくるLINEの内容は、次の通り。

「あなたの体調が悪いのは、界面活性剤が入っているシャンプーを使っているせい」
「冷えは体に悪いよ。今度、重ね履き用の靴下をあげるから使ってみて」
「もしかして、牛乳とか砂糖とか食べていない? 毒だから絶対にダメ!」
「乳製品を食べると心が死ぬ。野菜をたくさん食べて心をよみがえらせないといけない」
「子供が生まれたら絶対に母乳。母乳で育てないと自閉症や発達障害になるし、親を愛さなくなる」

 こんなLINEが、多い日は1日に10件以上送られてくるのだといいます。

M「産後は母乳育児をしていましたが、私に何かあった時のためにと、粉ミルクも常備していました。そのことに対しても、『ありえない。人工的に作ったものほど体に害なものはない。それを使ったら、子供はもうM子ちゃんを愛さなくなる』と言われてしまいすごくショックで、絶対に母乳じゃなきゃなんて思い込んだりして。今考えると、一体何を言っているんだ!? と、面白くなってくるくらいなんですけどね。義妹は直に会うと物腰の柔らかい可愛らしい人ですし、『つらいよね。わかるよ』と同調してくれるので、つい話をしてしまうんです」

 始めは義妹のお説に従っていたM子さん。しかし次第に甘いものを制限されるストレスや、シャンプーを使わずお湯のみで洗髪する気持ち悪さ、気温が高い季節でも靴下を重ね履きする不快感が蓄積され「こんなものを信じていいの?」と、やめたそう。

M「その後Twitterで森戸やすみ先生※に出会ったことで義妹の主張はほぼトンデモだとわかり、すごく気持ちが楽になりました。その反面、義妹に育てられている子供が心配でなりません」

※小児科医ママ。さくらが丘小児科クリニック勤務。Twitterや書籍、オンラインサロン等で、真偽の分からない育児情報に振り回され不安になる母親たちのため、役に立つ情報を発信している。

◎常に機嫌が悪い赤ちゃん

 M子さんの義妹は現在、自然派育児を広めるための起業を準備しながら、2歳の子供を育児中だそう。その育児法を教えてもらうと、巷でよく耳にする〈過激な自然派〉と呼ばれるものを、ほぼコンプリートしている状態です。

・白いものは基本〈毒〉と考え、白砂糖、米、小麦、牛乳などは一切食べない

・離乳食は意味がないから与えず1歳まで母乳のみ、1歳からは大人と同じ食事を与える(その〈大人と同じ食事〉は、実際に食べたM子さんいわく「まったく味がなく、本当においしくない」とのこと)

・粉ミルクは人工的に作られたものだから、害である。母乳はできれば10歳くらいまで飲ませたい

・予防接種はすべて受けさせない。風邪をひいても、病院へはいかずアロマなどで完全自宅療法

・お風呂は最低1時間つかる。長い時は4時間(義妹家では、その間子供は泣きっぱなしで、周りが「あがらせたら?」と声をかけても、「放っておいてよ!」と怒鳴り返されるそう)

・経皮毒※を避けるため、シャンプーは月1回。体や食器は基本お湯のみで洗う

・同じく経皮毒があるので、使い捨ての紙おむつはNG。おむつは布限定

・冷えるので、素足厳禁。夏でもタイツに靴下を重ねて履く(大人も子供も)。

・食材は無添加、無農薬の国産限定。放射能の心配があるから、国産でも福島産はNG(ちなみに義妹さん家の食費は月10万円)。

※シャンプーや紙オムツなどの日用品に含まれる有害な化学物質が、皮膚から吸収されるという主張。

M「このような育児法で育てられている義妹の子供は、常に顔が真っ赤で肌荒れしています。小柄で顔色が悪く、夜泣きもひどいという話で、私が見た時にたまたまそうだっただけかもしれませんが、機嫌がいいところを見たことがありません。義妹の子供が0歳の時は、オーダーメイドの冷えとり靴下を持参していたんですけど、洗ってはいけない素材だそうで、すごい臭い。夏だったのに赤ちゃんも重ね履きをさせられていて、大泣きしていましたね……。え!? 赤ちゃんってこんなニオイだっけ!? と戸惑うほど、異臭が漂っています。わきがみたいな刺激臭というか」

「赤ちゃんなのに中年みたいなニオイ(加齢臭)がする!」とはたま~に聞く話ですが、多くの場合は落としきれていない皮脂が酸化したのが原因のよう。しかし刺激臭ともなれば、それ以上のトラブルが発生している予感……。また、この義妹は冒頭のLINEのエピソードでもわかるように、自分が実践するだけでなく、主義主張を周りへ過剰に押し付けるという攻撃力の高いパワー系。

M「私が子供に予防接種を受けさせたと知ると、『殺人行為だ!』と怒りの電話をかけてきました。自分の子供がはしかにかかった時は、同士のママ友たちと〈感染パーティ※〉を開いたと語っていて、それを聞いてから今後はもう接触しないと心に決めました」

※「自然に感染したほうがより強い免疫が作られる」という考えのもとに(もちろん間違いです)、仲間内の子供がインフルエンザやはしか、水疱瘡などに感染すると、自分の子供にもうつしてもらおうと集まる行為。

◎義妹が自然派ママになった理由

 何かに憑りつかれたかのように、自然派育児を実践する義妹。しかしM子さんの結婚前、彼氏(現在の夫)の妹として出会った頃は、そこまで極端な感じではなかったのだとか。

M「当時は野菜が好き。氷が入ったドリンクは飲まない、くらいのふんわりした自然派だったんですよね。でも准看護士として働いているうちに(現在は退職)、勤務先の病院で亡くなる患者さんを見て思うところがあったり、自然派ケアに詳しい先輩がいたりして、だんだんのめり込んでいったみたいです。そして決定打となったのは、助産院での出産だと思います。そこの院長がかなりスピリチュアルがかっていて、人生の真理はそこで学んだというようなことを話していました」

 その助産院のHPを見てみると、冷えとり健康法にインナーチャイルドワーク、陰陽料理、オーラソーマ……なるほど、一般的な病院ではまずお目にかかることのない、スピリチュアルな健康法をレクチャーする講座が盛りだくさん。受講料がやたら高額なのも、冷やかしお断り! 的なハードルの高さを感じさせます。このハードルを超えた人はもれなく、ハードコアな自然派ライフにどっぷり浸かるのだなとよくわかります。

 なかでも、特にきな臭いのが〈インナーチャイルドワーク〉。幼少時の体験で傷ついたままになっている幼い自分が、現在の心身に影響を与えている。妊娠や出産時にはインナーチャイルドと出会ういい機会。過去を癒し、今を改善していきましょうというワークのようですが、これこそが、義妹がトンデモ沼に足を取られた原因である気配が……。そう思わせる、超ヘビーなエピソードは、続きの後篇にて!

※プライバシー保護のため、団体名や指名を一部改編させていただいています。

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