カルチャー
ライター・吉田潮さんインタビュー

「女性なら子どもが好き」という“刷り込み”から自由になるには?

2017/10/05 15:00

――子どもを産まない人生を満喫する人と、子育てで苦しいこともあるけれど、それ以上に楽しいと思う家族もいます。そのように、「みんな違ってみんな良い」というふうになればいいと思うのですが、子どもを持たない人を責める風潮もありますよね。

吉田 そうですね。それこそお父さんが2人いてもいいとか、お母さんが2人いてもいいとか、いろんな家族の形態のサンプルが出てくれば変わってくると思います。テレビドラマで言うと、2011年に放送された『マルモのおきて』(フジテレビ系)がまさにそれで、亡くなった親友の2人の子どもを、阿部サダヲさん演じる高木護が育てるストーリーです。ドラマはしょせん、絵空事ではありますが、そのような面でも刷り込みは大きいと思います。

――刷り込みに関してですが、「子どもが嫌いな女性はダメだ」と言われているような感覚があります。

吉田 子どもが苦手な女性って、ドラマであまり描かれていないんですよね。一生懸命頑張るお母さんを礼賛しているものが多くて。先日放送が終了した『カンナさ〜ん!』(TBS系)もそうで、渡辺直美さん演じるカンナさんが明るくて、すごく頑張り屋さんなんです。その姿を見ていると、もう少し甘えてもいいんじゃない? って思います。忙しいのに子どものキャラ弁を作ったり、デザイナーの役なので夜中に子どものためにファッションショーをしたり。みんな、母ちゃんへ負担をかけるのが大好きで、母は聖母でなければならないといったイメージがあります。

 こういうドラマを見たら、子育てで大変な思いをしているお母さんたちは「何? 疲れている私に保育園で使う手提げ袋にアップリケを縫えって言うわけ?」って思っちゃう。その負担が積もりに積もっていくと、「子どもがいない人にはわからないわよ」という発言につながってしまうだろうし、「子どもを産まずに自由に生きている人には税金をかければいい」という思考に流れてしまうのも、少しわかる気がします。子育てで報われていない人って多いのでしょうね。

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