コラム
仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」

熊切あさ美の“賢さ”がにじみ出た、新婚・片岡愛之助へのはなむけの言葉

2016/04/21 21:00

 自分が捨てられたにもかかわらず、「幸せになってほしい」と言ったら大バカだが(そんなこと言われなくても、相手は幸せである)、嘘くささを感じさせない口調に、スタジオ内から「それでいい」という声が上がった。熊切は見かけよりずっと賢くて、強いことがよくわかる。

 しかし、熊切の最も賢い点は、MCの上沼恵美子から「よっしゃ。私が生きている限り、君を守る」という言葉を引き出したことである。上沼といえば、言わずとしれた関西テレビ界の女帝。愛之助とあのまま交際していても、後援会の反対でいつまでたっても結婚はできず、仕事もジリ貧だったろうが、上沼に好かれれば当分仕事には困らないはずだし、芸能人として名を上げることで、新しい恋も舞い込むだろう。知名度も格段に上がったわけだから、実はあの破局で、さほど損をしていないのではないだろうか。

 それにしても、愛之助の二股騒動からの紀香との結婚という一連の流れを見て感じるのは、市川海老蔵のすごさである。数々の女性と浮名を流し、認知した子どももいるが、泥沼化した男女トラブルは聞いたことがない。妻・小林麻央の姉・麻耶も、海老蔵にあこがれを持っていたと『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)で語っていたが、海老蔵は「あれはダメ」とにべもない。地雷になりそうな物件はすいすい避け、妻でない女性との間に生まれた子どもにも法的な責任を果たし(小学館「女性セブン」の報道によると、養育費は月100万だそうである)、家のためになる女性を選んで跡継ぎをもうける。これは、歌舞伎界きっての名門、成田屋の御曹司に生まれた者ならではの嗅覚と周囲のサポートのたまものなのかもしれない。

 いざという時に頼りになるのは、愛之助のようなポッと出よりも、情の厚いオバチャンである上沼タイプか、面倒なことは周囲が全部やってくれる完全なお坊ちゃんである海老蔵タイプ。熊切は、実はいいカードを引いたように思えてならない。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。最新刊は『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)。
ブログ「もさ子の女たるもの

最終更新:2016/04/21 21:00
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