コラム
"噂の女"神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第175回】

押尾学、刑務所から「自身」への手紙に宿ったあまりにも暗い心の闇

2013/05/14 21:00

 手紙は「自身」からの20の質問に答える形で綴られたというが、そこには押尾の“本音”が表れている。それが“投げやり”という本音だ。女性が死んだのは自分のせいではない。でも3年6カ月の実刑判決が下りてしまったから仕方ない。訴えても誰も聞くはずもない。あるのは身勝手な恨みばかり――。あまりにも暗い押尾の姿がこの手紙には内包されている。それは特に、5歳になった息子への思いに関する記述に顕著だ。押尾は息子に対する強い思いを記述している。自分が人生を教えたかった、息子を思わなかった日は1日もない、息子の傍にいられない自分が心底憎い、と。しかしそこには不倫を繰り返し、クスリをやり、不倫相手のホステスを結果的に死なせてしまった、それを放置した、家庭を顧みなかったという自己の責任にはまったく触れていない。罪を認めていないのだから事件への反省などしなくてもいいが、しかし、前妻や子どもを現在の境遇にしてしまったことへの反省さえ皆無なのはある意味凄い。

 それで思い出されるのがホリエモンである。ホリエモンは2年6カ月の実刑判決を受けたが、収監されている間にも「ブログ」を発信し続けた。もちろん刑務所の待遇の悪さといった記述もあるが、その境遇をユーモアに転化させたものが多い。押尾もホリエモンも双方判決結果には納得していないはずだが、ホリエモンの明るさに比べ、押尾はあまりにも暗く投げやりだ。出所後の将来をホリエモンは明るく捉え考えられたが、押尾はそうではないのか。キャラの違いか。社会への、マスコミへの、関係者への不満の差なのか。罪の種類の差なのか。

 押尾の投げやりな心の闇と共に、被害者意識すら感じるものだ。押尾という人物を知る上でも有用で、かつ出所後の暗雲を暗示するような恐ろしい手紙だった。

 漫談の牧伸二が自殺した。ワイドショーなどではかなり大騒ぎをしていたが、30代以下からすると「それって誰?」という感じだったのではないか。そんな牧の自殺を女性週刊誌2誌が取り上げている。その切り口はそろって「泉ピン子」である。牧は知らないし興味もないという人も、泉ピン子が絡むならちょっとは興味があるだろう。そんな編集者の意図が感じられるが、しかし芸能史においてはナイスな掘り起こし記事だ。

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