バイブコレクターが膣内ヒーリングジュエリー「ジェムリンガ」を試した!

messyの人気連載「スピリチュアル百鬼夜行」を執筆されている山田ノジルさんから、連絡をいただきました。

「ジェムリンガを試してみませんか?」

 ……知っていますとも、ジェムリンガ! 初めて知ったのは、4年前ぐらい前のこと。膣にパワーストーンを入れる……「それって何の意味があるの?」というぐらいの感想でした。私のなかで膣に何かを挿れるとしたら、その目的は3つ。

 ・生理のときに使うタンポン
 ・気持ちよくなるためのもの(ラブグッズとかペニスとか指とか)
 ・骨盤底筋トレーニングのための膣トレグッズ

です。聞くかぎり、ジェムリンガはそのどれにも相当しません。それ以外を挿れる意味って……? ノジルさんのコラムも読みました。

– 膣にパワーストーンを挿入!? 「ジェムリンガ」でのヒーリングがハードコアすぎる
– 膣から電圧発生、女に理屈はいらない…「ジェムリンガ」がますますヒドい

 何、この闇! 「女性であることを思い出し、その与えられた性を知りなおすためのきっかけ」として膣にパワーストーンを挿れるとか、膣から電圧が出てるとか、「男性はジェムリンガで活性化した女性器から、パワーをもらう」とか……私の想像をはるかに上回る混沌とした世界に、おののきました。

 そもそも私は、パワーストーンなどについてまったく理解のない、スピリチュアル音痴。ブレスレット的なものを見て、カラフルで丸っこい石がツルツル、キラキラしている様子を「きれいだな」とは思います。が、それ以上の意味は感じません。ナントカ運が上がったとしても、それは石を身につけることがきっかけとなり、モノの見方や心がけが変わったから。結果として何らかの変化につながったのなら、それはあくまでその人の力。石の力ではない、というのが私の考えです。

◎「膣に挿れるモノ」としてのジェムリンガ

 そんな私に「ジェムリンガを試してみませんか?」ときたわけです。これまで私は、コレを挿れたらこんな快感(もしくは不快感)がある、というモノと感覚の因果関係に注意を傾けながら、250本超のバイブを試してきました。スピリチュアル云々はさておき、純粋に“膣に挿れるモノ”としてジェムリンガを考えてみたい……ということで、ノジルさんからのオーダー、受けさせていただきます!

 手元に届いたジェムリンガ。淡い色合いのストーンが上品といえば上品です。使用されているストーンは、以下のとおり。

 ・ブルートルマリンルチルクォーツ 12mm
 ・レッドカーネリアン 12mm
 ・ローズクォーツ 14mm

 効能を調べてみようと思ったのですが、ググッてみても「ルチルクォーツ」というのは出てきても「ブルートルマリンルチルクォーツ」はほとんどヒットするものがなかったりして、スピ音痴の私には難解すぎ。詳しい人がいたら、これらの石、もしくは組み合わせで謳われている効能を教えてください。

 唯一、私でも耳にしたことのあるほどメジャーな「ローズクォーツ」については、多くのサイトがヒットしたのですが、石のパワー=「愛、慈愛、自己愛、他者愛、思いやり、癒し、慈しみ、優しさ、愛らしさ、平和、微笑み、美、歓喜、純粋、無邪気、親しみ、柔和、美、美意識、美的感覚向上、許し、寛容、受容、称えあう、心の傷を癒す、ハート」という、「これいっときゃ女性が喜ぶだろうな」要素の全部載せ状態で、かえってワケがわからず。

 女性の人差し指ぐらいのサイズ。膣に異物を挿れるのは、多くの女性にとって抵抗があるものです。だから私はバイブの大きさも「女性の抵抗感を刺激するかどうか」をチェックします。それでいうと、ジェムリンガはサイズがハードルとなることはなさそう。でも、バイブって「これ使ってみたい!」「これで気持ちよくなりたい!」と思えるものであれば、多少サイズが大きめでもウェルカム状態になるものなので、ジェムリンガに期待を寄せている人は、「カモ~ン!」とハート全開で受け入れ体制なのでしょう。

 膣内にスルッと飲み込まれていったジェムリンガ。あ、その界隈では「納める」っていうんですね。なんだかそれだけで厳かな雰囲気になりますが、すみません、私にとっては挿入は挿入、それ以上の意味を持たせることはできません。ただ、挿入時にトラブルが起きたり、不快感が生じたりするものでないことは確認できました。挿入後の異物感もありません。と、同時に気持ちよくもない……。私としては「何のために挿れているのかわからない」状態ですが、きっとそんな即物的快楽を求めるものではないのですね、ジェムリンガは。

◎挿れていることを、忘れてた。

 しばらく、じーっとして下腹部に神経を集中させてみましたが、何も起こりませんでした。その日は休日だったので、掃除や洗濯など家のことをしているうちに、挿れていることすら忘れていました。排尿時にちらりと思い出しはするものの、膣口から出てくることもないので、そのままにしておきました。別のことをはじめると、またあっさり忘れます。

 そんなこんなで1日が終わりました。何も感じられないままでした。夜になって取り出すまで、私の身体にも心にも一切の変化は見られずじまい。タンポンのほうが「取り替えなきゃ」っていう意識があるから、まだその存在が気になります。

 ジェムリンガを入れると感度が上がる説もあるので、その夜のうちにパートナーとセックスもしてみました。いつもど~りのセックスでした。彼にはジェムリンガのことを伏せておいたのですが、「いつもと違う感じする?」と訊いても首を横に振るばかり。ジェムリンガHPに掲載されている体験者の声を見ると、「彼は体に電気が走り続けて、サザンの歌さながら、電気ショックを受け続けた」という報告もありますが……それ、何やったの? 石じゃなくて何か別のおかしなものを使ったんじゃない?

 ちなみに、「膣トレグッズを、セックスの直前まで挿れておくと、セックスのとき感度が上がる」説がありまして、これは私自身、実感していることです。骨盤底筋を刺激してトレーニングするための道具。膣内がぎゅっと締まった状態になっているので、挿入感をより強く感じるためだと解釈しています。でもジェムリンガってそれだけのサイズもないし、骨盤底筋を刺激してくれるわけでもないし、そういう即効性も期待できなさそう。

◎取り出すときに「うへぇ」

 どうしても気になるのは、衛生面です。タンポンであれば本体からヒモが伸びていて、それを引っ張れば膣内から取り出せるようになっていますが、ジェムリンガにはそれがありません。

 ゆえに、膣内に指をつっこんで取り出すことになるわけで、自分の体液に触れるのも、体液まみれのジェムリンガを手に取るのも、正直「うへぇ」という感じ。この作業をトイレで行ったので、反射的にトイレットペーパーで受け止めましたが、ジェムリンガに付着していた体液でペーパーがぐずぐずになり、さらに気持ちが萎えました。

 石をつないでいる金属パーツにも体液が付着しているのに、これをまた挿れるって……イヤすぎ!!! 私はラブグッズを使うとき、事前に専用クリーナーで清潔にします。それをジェムリンガにも使えばいいのかもしれませんが、石の表面はきれいにできても、金属の接合部まではきれいにできませんよね。もう一度挿れたいとは思わないし、こんな不衛生なもので自己肯定感が高まったり、パートナーとの関係がよくなったり、まして“宇宙とつながる”みたいな壮大な感覚を得られるって、ありえない……。

 自己肯定感を自家発電できない人が、何か外的要因を“きっかけ”とするのは、ままあることです。誰かのことばだったり、パワースポットに行く、という行動だったり、そうしたところで購入するお守りだったり。そうした害のないものであればいくらでもやればいいと思いますが、健康被害につながりかねないジェムリンガは考えなおしたほうがいいのでは。それで高められる女性性って、いったい何なのでしょう?

 第一、膣も子宮もただの臓器です。女性特有の器官として、私も大事にはしています。以前、カメラ付きバイブで膣を見たことがありますが、私の膣はよくも悪くもただの内臓でした。子宮はお「宮」さまで、膣は参道(産道とかけてる?)といっている人たちは、一度、自分の目で見てみてほしい。それに過度に意味付けをして神聖視しなきゃ肯定できない自己って、かえって自分自身をおろそかにしているように見えてなりません。おかしな道具を使わなくても、身体の一部を特別視しなくても、「私は私」と自己肯定できたほうがラクですよ。

■桃子
オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

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