[女性誌速攻レビュー]「VERY」12月号

「VERY」に「LEON」編集長登場、奔放な独身女より30代主婦の方がモテる!?

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「VERY」2012年12月号/光文社

 先々月号は滝沢眞規子さん、先月号は井川遥さん、そして今月の「VERY」(光文社)の表紙は、またもや滝沢眞規子さん。毎回、「表紙は誰なんだろう?」と予想するのは、楽しみでもあります。滝沢さんが表紙だと、「中身も甘めなのかな」と、そのビジュアルに、こっちの見方が引っ張られることもあります。では早速、今月号の「VERY」を読んでいきましょう。

<トピック>
◎主婦って、なんてイイ女!
◎トップ読者12人に聞きました!冬の着回し計画
◎コ・ジ・マ・メ・セ・ンのもしかしてVERY失格

■独身女性の優位に立ちたがる「VERY」

 今月はなんといっても、その見出しだけでいろいろ想像力をかきたてられる、特集「主婦って、なんてイイ女!」でしょう。Twitterの「VERY」公式アカウントに、「文法的にふわふわしてるのがVERY流」という投稿がありましたが、そのふわふわした文法に、筆者はモヤモヤしてしまい、それが「VERY」の主婦たちに対するモヤモヤと相俟って、逆にしっくりきてしまいます。

 その中身はというと、「イイ女」代表読者さんが、街中のいろんなシチュエーションで「イイ女」ぶりを見せています。例えば、「携帯電話で話をしているイイ女……」に見えるカットでも、「実は哺乳瓶を頬にあててひと肌の温度を確かめ」ているシーンなんていうコントみたいな例がいっぱい並んでいて、「VERY」編集部の面白センスを感ぜずにはいられません。

 その後は、「LEON」(主婦と生活社)の編集長まで引っ張り出してきて、「こんな女性とすれ違ったら…LEONなオヤジも口説きたくなる」というコラムが掲載されています。

 コラムによると、30代の主婦は、主婦としてはまだ新人なので溌剌さもある。しかも奔放な未婚女性とは違って、主婦には「責任と所在の確かさ」があるとベタ褒め!

 過去の哲学者も「人間の欲望とは、他者の欲望である」というように、つまり、旦那持ちの女は、他者から見ても「この女をいいって言ってる男がいるってことは、きっといいに違いないんだろう」と受け取られ、自然と格上げされるのでしょう。隣の芝生が青く見えたり、「ラスト1枚の洋服」といわれるとよく見えたりするのとつながりますね。その上、昨今の男性は責任を押し付けられることに敏感ですから、自分が責任を負う必要のない人妻が、全方位からよく見えるのは納得できます。

 同じくらいのルックスで、同じくらいの女っぷりである、「VERY」世代の独身女性と主婦がいたとしたら、男性は、主婦の方を選ぶかもしれない。旦那という他者の承認もない独身女性、もし「結婚して!」なんて迫られたらたまったもんじゃない……というのが男性の本音ということなのでしょうか。「LEON」編集長のいうように、「責任と所在の確かさ」のある「VERY」読者の主婦の方が、独身女性に比べてモテるのは、非常に残念なことですが当り前のこと……とでもいいたげな内容になっています。

 こんなふうに説明しなくても、「VERY」の読者は、主婦である自分自身の価値を自覚しているわけです。そういう意味で、今回の特集には「ヤラレタ」と思いました。

■トップ読者のドヤページ

 今月は、モデルさんよりも、読者の方にスポットライトが当てられています。「トップ読者12人に聞きました!冬の着回し計画」では、どどーんと見開きで、トップ読者12人のモノクロ写真とキャッチコピーが掲載されています。

 その文言は、「ハンサムモードを追求するファッショニスタ」「ゆるトラ派代表!フルタイム勤務のお仕事ママ」「いつでもすぐ海に行ける!がモットーのショアカジ派」などと、モノクロでスタイリッシュな写真に反して、まるでアイドルの自己紹介のよう……。キャッチコピーをつけられた読者は、何度も誌面に登場しているだけあって、自然に「『VERY』モデルなワタシ」というものに人格がスイッチできており流石という感じ。

 しかも続きには、実際にその12人が、4ポーズを披露してアイテムを着まわすというページもあり、ドヤ顔の“主役”感が誌面いっぱいに広がっていました。

■コスプレだから、笑っていられる

 正直、「主婦って、なんてイイ女!」で燃え尽きたといっても過言ではない今月号なのですが、もう1つ気になったのが、小島慶子さんの連載「コ・ジ・マ・メ・セ・ンのもしかしてVERY失格」です。その中で小島さんは、「母であることも主婦であることも妻であることも自分自身であることも、いつから全部コスプレになったのだろう」 と書いています。

 小島さんは、「立場や続柄を示すだけの呼称が、いつから特権階級の自称になったのだろう」と続け、コスプレすることで、特権階級であることを自称できると考えているようです。こういった疑問は、主婦というコスプレを満喫する特集「主婦って、なんてイイ女!」ともつながりますよね。

 ただ、コスプレとはメタで俯瞰的な視線あってのもの。コスプレすることで、階級を主張することもできるでしょうが、今の流れとしては、コスプレはあくまでも「なんちゃって」な自分を演出する遊びのような面の方が、大きくなっているような気もします。

 「主婦ってなんてイイ女」の特集を、イイ女でも主婦でもない人が見ても、明るく笑っていられる、そして、「こんな人いたらギャグだよねー」と思えるのは、メタなコスプレ感覚で特集が作られているからこそなのです。これが大真面目に、ストレートに、「イイ女」を目指す企画であったら、多分笑って見てはいられなかったのではないでしょうか。
(芦沢芳子)

はいはい、イイ女だよ~(棒)

しぃちゃん



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