[女性誌速攻レビュー]「AneCan」9月号

「AneCan」が「すてきな奥さん」風の展開をはじめ、生活感を打ち出した!

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「AneCan」2011年9月号(小学館)

 今月号の「AneCan」の特集は「目ざそ♪ 幸せ(はあと)シンプルライフ」というざっくりしたもの。ざっくりしすぎて、それが服なのかインテリアなのかライフスタイルなのか分からない様相です。これが「日経ウーマン」(日経BP社)なら、「1,000万円貯金のための節約アイデア」とか、文字を読むだけで中身が分かるようなストレートさなのに、付録アリの「AneCan」でこんな抽象的なタイトルを打たれても、紐でくくられて立ち読みできず、中身を確認できないよ~! と消費者目線の意見を小学館に言ったところで、読み進めて行きたいと思います。

<トピック>
◎目ざそ♪ 幸せ(はあと)シンプルライフ
◎Aneモデルズの「プライベートな夏プランを紹介します」
◎今すぐお部屋をどうにかしたくなる本

■ちなみに、もえの夏の思い出は「おばあちゃんの家の牛」でした

 特集の「目ざそ♪ 幸せ(はあと)シンプルライフ」は、コーディネート紹介あり、収納法ありのなにかよく分からない内容でした。ぼやっとした特集名にしておけば、何を詰め込んでもいいんだな~と再確認。

 そして、特集の中に「Aneモデルズの『プライベートな夏プラン』を紹介します」と、いきなり始まった企画があります。あの~、「シンプルライフ」に何一つ意味がかかってないんですけど~? まあ、そんな小言は置いておいて、このページはモデルと質問項目のクロスページ。エビちゃん(蛯原友里)が「ドリカムの『WONDER LAND』に行ってみたい!」、押切もえが「(夏休みは)ワインエキスパートの試験勉強、そして執筆したり。合間に遊びます!」と期待を裏切らない答えをしている中で、一人異彩を放っているのが、筆者が一番気になるモデル・真山景子(マヤケイ)。

 マヤケイといえば、「AneCan」(というか「CanCam」時代から)においては、きつめの顔立ちとモデルの中でもさらに華奢な体型を生かして、カッコいい系のコーディネートを担当しているベテランモデル。でもプライベートではオタク気質だったり、長年恋愛から遠ざかったりと、イメージとは違う、どこかフジテレビの阿部知代アナウンサーを思わせるポジションを確立している一人。今回も、

「(この夏チャレンジしたいことは?)茨城大使になりました! 大好きな茨城を応援します」
「(AneCanモデルズとの絆エピソードは?)サプライズでお誕生日をお祝いしてくれたこと!」
「(夏休みの思い出といえば?)数年前に行った屋久島。父と母への誕生日プレゼントの旅行です」

 と、キャピキャピしたAneCanモデルにあって、蚊取り線香のニオイが漂ってきそうなほど地に足着いた生活を感じさせます。夏の思い出は恋人じゃなくていいのかい? 誕生日当日に自宅にAneモデル全員が来てくれたって言ってるけど、それだけみんな心配してるってことなんじゃないかい? となぜか本当におばあちゃんのような心で、マヤケイを心配してしまいます。これが本当の老婆心ってヤツでしょうか。

■エビちゃんのベッドルームは、やっぱり枕が2つ……

 「シンプルライフ」特集、マヤケイの未来に思いを馳せていると次のページからはいきなりの収納企画がスタートしています。洋服やストッキングなどの小物類の効率的な収納法を伝授したり、「片づけの哲学」として収納の考え方を紹介しています。「すてきな奥さん」(主婦と生活社)風に見せておきながら、実用性は10分の1以下。「すて奥」っていかに”使える”雑誌か体感でき、思わず「すて奥バンザーイ」と叫びたくなります。

 というものの、今月の「AneCan」は「今すぐお部屋をどうにかしたくなる本」という別冊付録で、実用性とは違ったアプローチでインテリア特集を組んでいます。この付録の最大の特長は、モデルの自宅を公開していること。エビちゃんや高垣麗子といった有名人の夫を持つ既婚者の、ベッドルームやキッチンなど生々しいプライベートルームが晒されています。そして最後には自社の通販ページの紹介もあり、読者に購入意欲を沸かせる素晴らしい動線。

 たしかに「CanCam」読者では世代的にも自分の洋服のことばかりが優先され、インテリアなんておざなり。既婚モデルを有する「AneCan」なら、読者の中には既婚者もいるだろうし、マヤケイみたいに一人の時間を大切にしてインテリアにこだわるタイプもいるだろうし、「AneCan」は新規市場を開拓したと思います。生活感をいかに、「かわいく」見せるか。今後の「AneCan」の展開に注目です。

 今月号はほかにも「デキる女は”仕込み”時短&”ながら時短”」という企画があり、「『AneCan』読者ってデキる女だったっけ?」と基本を見つめさせられるページがあります。と思えば、「働くお悩み相談所」という企画での読者のお悩みが、「内勤からハードな営業への異動命令。”辞めたい”と3日に一度は思ってしまうのですが、辞めてもいいですか?」「1年間で5回以上、上司に新企画を提案しているのですが、通りません」という、「あれ? デキる女じゃなかったの?」と思わせる内容で、相変わらず読み手を混乱に陥れます。生活臭からデキる女もどきまで、今月も消化不良でゲップ連発しそうな「AneCan」でした。
(小島かほり)

「AneCan」

表紙も「すて奥」風にしちゃいなよ!

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