[女性誌速攻レビュー]「VERY」4月号

子どもべったりから、「おひとりさま」へ移行? 「VERY」が新たなステージへ

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「VERY」4月号(光文社)

 今月号の「VERY」は、ファッションページが充実。コンサバ、メジサバ、締めサバと「サバサバ」うるさかった「VERY」が今月は「今のママは”モード”だって味方!」と、モード路線を打ち出してきました。昔に比べれば、バブルど真ん中世代が「STORY」に移行してから、大分カジュアルかつ、セレクトショップ頼りになってきた「VERY」。同世代の「In Red」(宝島社)と紹介しているブランドもかぶり気味ですが、そうでもしないと読者の新陳代謝を促せないですものね。というわけで、今月はいつもスルーしている「VERY」のファッションページに注目していきましょう。

<トピック>
◎ママファッショニスタ30人、ここに集結
◎井川遥さん、おひとりさまでゆく
◎子供のお稽古を選ぶ裏基準あり!? イケメンコーチの習い事

■自分を客観的に見つめるって大切なことよ

 まずは「VERY」がこの春打ち出すファッションコンセプトから見て行きましょう。それを知る手掛かりは「ママファッショニスタ30人、ここに集結」にありそうです。他の女性誌よりも読者モデルの存在が大きい「VERY」。読者モデルから同誌のライター、編集として携わっているケースも多いようですし、なにより同誌読者特有の「周囲からの羨望の的でありたい」精神が半歩先ゆくファッショニスタを生み出しているようです。

 そんなファッショニスタのアンケート結果、ファッションが気になる有名人1位は、アレクサ・チャン。オシャレの情報源は、1位セレブスナップ、2位待ちゆく人&ママ友、3位海外サイト&海外ドラマですって。ちなみに、「SATCやThe Hillsのファッションは参考なる」という方までいらして、本当に海外コンプレックスが強い読者なんだなぁとしみじみ。やっぱり、苗字がカタカナ表記という人が多いから? アレクサ・チャンなんて、「VERY」世代ど真ん中よりも下の28歳で、日本人が到底及ばないプロポーションを生かしたファッションなわけだし、『SATC』って「絶対あり得ないけど、デフォルメした世界としてはOK」という認識で、世間に受け入れられてるわけでしょ? 「VERY」読者は自己評価が高い上に、物事の距離感を間違え過ぎですよ。裏を返していえば、そういう人じゃないと、わざわざ顔を出した上で、「1シーズン、ファッションにかける予算は100万円」とドヤ顔で言えないのかもしれませんけどね。

■それ上野の千鶴子ちゃんに言える?

 さらに今月のファッションページには、新しい風が吹いてます。「ママランチ対応『おひとりさまバッグ』が欲しい!」「井川遥さん、おひとりさまでゆく」です。キーワードは「おひとりさま」。それぞれリードも、

「子供が幼稚園に入って一人の時間ができる4月。たまにはオシャレしてでかけようとしたら、大きなトートバッグばかりでちょうどいいバッグがない!という経験をしたことはありませんか?(略)」
「井川さんもプライベートではすっかり『おふたりさま』が基本。お相手はもちろん、ベビーちゃん。いつも一緒だからこそ、たまの一人時間には別の楽しみ方、違ったオシャレがあるもの。今日はそんな井川さんのプライベート外出をこっそりレポート」

 と「おひとりさま」をやんわりと推奨。たったこれだけのページですが、今までは名刺だって親子連名、お受験のためにワンピースやらスーツを買い直し、自分の鏡となる子どものために一心不乱に頑張って来た「VERY」が、「おひとりさま」推奨とは感慨深いものがあります。

 結婚するまでは本当の意味での「おひとりさま」に怯えていたのに、結婚後は「おひとりさま」が恋しくなる。ああ、メディアに踊らされる女性は本当に人生に疲れると思います。いや、確かに子育て中に「一人になりたい」と思うことはあるはずですが、その心理に「おひとりさま」という名を当たられることに違和感。現象に名前を付けて、消費行動につなげることはカルチャーの一部とはいえ、代理店臭さ甚だしい。こういった安易なことばかりやってるから、女性誌って廃れていってるのに……と思わざるを得ない企画でした。

■風俗のHPと同じ作用

 そして今月のおふざけページは「子供のお稽古を選ぶ裏基準あり!? イケメンコーチの習い事」です。せっかく子どもをお稽古に通わせるなら、イケメンがいる方がいいということなんでしょう。総勢29人のイケメンが登場です。誌面から漂ってくる、下心の発酵臭がハンパない仕上がりとなっています。これを読んで涎垂らしている奥さん、旦那が風俗店のHP見ている姿を責められなくなりますので、その点だけご留意いただければと思います。

 そのほか、今月の「VERY」はモノを売ることにどん欲ですよ。ママ名刺の受注販売を始めたり、先月号のレビューで紹介したとおりママチャリ(「VERY」で言うところの「ハンサムバイク」)の進捗状況をお知らせしたりと大忙し。「VERY」信者が、リアルな生活でも「VERY」漬けになる日々はもう間もなくのようです。
(小島かほり)

「VERY 」

ハンサムバイクで、イケメンコーチに会いに行くの?

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