[再掲]インタビュー

羽生結弦「ほかのスケーターの穴が存在」コメントで波紋! 精神科医が読み取る「精神状況と性格」

2022/02/09 21:30
サイゾーウーマン編集部

羽生結弦選手は喪失体験と向き合い続けて鬱にならずに済んだ

 こうした羽生選手の性格やメンタル面は、アスリートや芸術家が一流になるための必須条件だと、片田氏は言う。

「やはり『負けてもいいや』といった気持ちでは、決して一流にはなれません。『負けず嫌い』と『完璧主義』こそが、羽生選手の強さを支えていると言えるでしょう。しかし、それは諸刃の剣とも言えます。勝ち続けていられればいいのですが、そうはいきません。今回のように、負けてしまうこともある。そうすると、負けず嫌いゆえ、敗北を受け入れられず『うつ状態』になってしまう恐れがあります。また考えすぎて、身動きが取れなくなってしまうかもしれません」

 「うつ状態」は、本人が自覚しているかどうかは別として、「喪失体験」によって引き起こされるという。羽生選手にとっての喪失体験は、試合での敗北やケガだといい、「しかしこれまでは彼は、 “人より練習すること”でそれを乗り越え、『うつ状態』にならずに済んだ」と考えられるそうだ。

「人は喪失体験に直面すると、最初は『まさかこんなことになるはずがない』と否認するものですが、つらいからといってずっと目を背けてばかりはいられません。逃げてばかりいると、のちのちツケが回ってくる可能性もあり、お酒や薬物に溺れる人もいます。その点、羽生選手は凡人ではないので、しっかりと『なぜ負けたのか』『どうすれば勝てるのか』を考え、人より練習に励むことで、喪失体験を乗り越えてきたのでしょう。ただ、今後は年齢的な問題もあり、練習をすればするほど故障しやすくなりますし、ドクターストップがかかる可能性も否定できません」

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