コラム
“中学受験”に見る親と子の姿

ブーム化する中学受験「授業料はなんとかなる」が落とし穴! 想定外の出費はン万円!?

2021/11/28 16:00
鳥居りんこ(受験カウンセラー、教育・子育てアドバイザー)

「学校自体は本当に素晴らしいと思います。環境も先生や生徒の質も、あらゆる面でいいと思うんですが、やっぱり良いものというのはお金がかかるってことなんですね……」と友莉子さん。

「授業料はなんとかなるんです。修学旅行は海外なんですが、これも入学した時から、学校で積み立てをしていく方式なので、これもなんとかなります。想定外なのは、学校が外部塾を呼んで放課後に受験指導などを行う校内塾の受講料とか、部活の費用とか、遠征にかかるお金とか、細かい話ですが指定靴下なんていうのもジワジワきます」

 学校指定のグッズやら、部活で必要となる小物やら……意外と想定外といえる出費は多いのだ。私立中学の家計が負担する経費は平均すると年100万円ほどになる。もちろん学校によっても、そのご家庭によっても開きはあるのだが、やはり「安いですね!」という話にはならないことは確かであろう。

 周りの子たちが「普通に」払っているものをまさか「お金がないので行けません、買えません」というのはあまりに哀しいという親心があるので、親たちはがんばって捻出していることも少なくはないとみる。

「もう部活のママ友ランチなんて長い間、行っていません。ランチで1回5千円はするんですよ。交通費だけでも、結構かかるのに、それで、その後、お茶をしましょうなんてことになったら、笑顔でいられません……。まあ、ママ友ランチなんて、一生、行かなくても何の問題もないでしょうが、困るのは子ども同士のプライベートな付き合いです。ディズニーランドに仲間同士で行くとか、誰ソレちゃんの誕生日会があるから、お招きに預かるので、それ相応のお祝いを持って行かねばならないなどのイベント系の付き合いが発生しちゃうんですよね……」

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