『ザ・ノンフィクション』レビュー

『ザ・ノンフィクション』がんの病床でも明るく、暗くなるのが嫌な人「笑顔で生きよう~お母さんと僕の約束~」

2021/08/10 15:56
石徹白未亜(いとしろ・みあ)

病床において暗くありたくない人、そうでない人

 突然のステージ4のがん宣告から3日でインスタライブを病室から行ったゑみだが、その様子はちょっと驚くくらい明るく、それでいて無理をしている痛々しい感じがなかった。そして、番組の中のゑみも亡くなるまでずっとそんな印象だった。

 そんな姿を見て、ゑみは「明るくありたい人」だと思うが、さらに言えばそれを超え「暗くなるのが嫌な人」なのではないかと思った。「病院にいると病人になっちゃうから、血色は悪いし髪とかにはケアしないし。鏡見るたびに、どんどんげっそりしてるとかなるけれども、常に美容とかに意識をすると、パックしたりとかお化粧したりすると自分が病人であることを忘れる」と、かつてゑみは話していて、そのときも明るい様子だった。

 ウェブサイト「AERA.dot」の連載「鴻上尚史のほがらか人生相談」で、予後不良のがんと言われつつも日々“のんき”に過ごす女性が、友人からの「絶対治るから希望を捨てないで」「強い気持ちを持って」という励ましがうるさい、という相談があった。

 この相談者もおそらく「暗いのが嫌」なのだろう。一方で、とことんこういうときは落ち込む人もいると思う。

 これはどちらがいい悪いかではなく、当事者はその人のその時々で移り変わるであろう気持ちに嘘をつかないでほしいし、周囲は自分の価値観を押し付けず、病に向き合う当事者の価値観を確認して尊重することが大切なのだろう。

石徹白未亜(いとしろ・みあ)

石徹白未亜(いとしろ・みあ)

ライター。専門分野はネット依存、同人文化(二次創作)。ネット依存を防ぐための啓発講演も行う。著書に『節ネット、はじめました。』(CCCメディアハウス)など。

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いとしろ堂

最終更新:2021/08/10 15:56
考えない台所 / 高木 ゑみ 著
年を取るほど、明るい人の偉大さに気付かされる……
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