カルチャー
居住支援の現場から【5】

「親子で同じような道を選んだね」母もまた、父に暴力を振るわれていたーー息子を抱えるシングルマザーの苦悩

2021/06/06 18:00
坂口鈴香(ライター)

「告別式が終わって、親戚や友人に『由里子の病気は、お父さんが持って行ってくれたね』と言われました。確かに、入院しても数日病状は変わらなかったのに、父の訃報の後から少しずつ良くなってきたんです」

 最後の最後に、そんな形で父親からの愛情を受けた気がした。出棺のとき、それまで苦しそうな顔だった父親の表情は笑顔になっていて、「オレ、すごいだろう」と言っているように見えた。今は心から父親に「ありがとう」と伝えたいと思う。

 一方で、母からの呪縛はまだ解けない。

――続きは6月20日公開

 

坂口鈴香(ライター)

終の棲家や高齢の親と家族の関係などに関する記事を中心に執筆する“終末ライター”。訪問した施設は100か所以上。 20年ほど前に親を呼び寄せ、母を見送った経験から、 人生の終末期や家族の思いなどについて探求している。

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最終更新:2021/06/06 18:00
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