カルチャー
『統合失調症にかかりました』著者・さいこさんインタビュー

【『統合失調症にかかりました』さいこさんインタビュー】病気になって失ったもの、得たもの

2020/08/20 12:30
さいこ(マンガ家)
『統合失調症にかかりました』(朝日新聞出版)

 休職中に自身の統合失調症の闘病経験をマンガにした投稿がインスタグラムで、話題沸騰。フォロワーだけでなく、さまざまな方面からの反響により書籍化することとなった、さいこさん著のコミックエッセイ『統合失調症にかかりました』(朝日新聞出版)。

 同書では、発症から精神科受診、治療といった闘病経験に加え、旦那さんとの恋愛や結婚、仕事についてまで……。“ふつうの女の子”が、ある日突然統合失調症を発症し、“ふつうの幸せ”を手に入れるまでの様子を、本人の素直な感情のままに描かれている。

 なぜ、自身のセンシティブな経験をここまで赤裸々に、世の中に発信しようと思ったのか――? 今回、著者であるさいこさんにマンガを執筆することになったいきさつや、闘病にまつわるエピソードなどを伺った。

『統合失調症にかかりました』0_はじめましてより

 

――まず、率直にご自身にとってかなり大変な経験だったと思うのですが、なぜ闘病体験を漫画にしようと考えたのでしょうか?

さいこさん(以下、さいこ) 「コミックエッセイ」というジャンルを知って、自分の今までしてきた体験の中で、印象に残ってるエピソードなどを発信するというのが面白いと思ったのがきっかけです。(闘病は)自分の経験してきたことの中で、一番怖かったというか衝撃的な体験ばかりだったので、これを題材にしようと。それと、“統合失調症“という「聞いたことはあるけどよくわからない病気」を知ってもらえるきっかけになればいいなと思いました。

――おっしゃる通り、統合失調症は日本でも患者数約80万人といわれていて、100人に1人弱が発症する非常に身近な病気にもかかわらず、多くの人が病気に対する知識や理解が不足している現状があります。SNSで実際に漫画を投稿し始め、数千人単位でフォロワーが急増していったと思いますが、その時はどのような心境だったのでしょうか?

さいこ 単純に、自分の描いた漫画をたくさんの人が読んでくれていることがうれしかったです。

――反響としてはどのようなものがありましたか?

さいこ 同じような症状に悩んでいる方や、身近に同様の症状を抱えている方からの反応が大きかったです。「誰に相談しても信じてもらえない、自分だけがおかしいんじゃないかと思ってたけど、漫画を読んでそうじゃないと知れて救われた」とか、「コミュニケーションや思考回路が読めずに、こういう症状の人とどう付き合うべきか悩んでたけど参考になった」など、メッセージを本当にたくさんの方からいただきました。また、実際の現場(精神科など)に勤務している現役の医療従事者の方や、そういう職を目指している学生さんなどからもメッセージもありました。

アクセスランキング

今週のTLコミックベスト5

  1. 塩対応な私の旦那様はハイスペックな幼馴染!?~トロトロに甘やかされて開発される体~
  2. 交際ゼロ日で嫁いだ先は年収5千万円のスパダリ農家~20歳、処女を弄ぶ優しい指先~
  3. お花屋さんは元ヤクザ~閉店後の店内で甘く蕩ける~
  4. 体育会系幼馴染は世界一の溺愛男子~全人類の好感度がある日見えたリケジョの私~
  5. 淫魔上司は不器用な溺愛男子~インキュバスが魅せる激甘淫夢は人外の快感~
提供:ラブチュコラ
オススメ記事
サイゾーウーマンとは
会社概要
個人情報保護方針
採用情報
月別記事一覧
著者一覧
記事・広告へのお問い合わせ
プレスリリース掲載について
株式会社サイゾー運営サイト