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Go To トラベル開始、大都市からの旅行者の本音――「東京はコロナから逃げられない牢獄」「感染の危険感じない」

2020/07/27 21:00
昼間たかし(ひるま・たかし)

 とはいえ、Go To トラベルに関しては、感染に気をつけながら旅行を楽しむか、感染リスクがある中で旅行なんてとんでもないと考えるか、人々の意見は二分しされている。特に、旅行に否定的な意見はSNSなどでもよく見受けられるが、意外に見えてこないのは、実際に旅行に出かけている人の意見だ。

 一体、感染リスクを背負ってまで旅行に出かける理由は何なのか。Go To トラベルによる混雑を前に、岩手県を除いた東北地方を旅行してきたという男性は、次のように話す。

「行き帰りの新幹線を除けば、感染の危険性はさほど感じません。なにしろ一人旅ですから、人に接触する機会はほとんどありません。食事も黙ってとりますし、会話らしき会話をするのは、宿の受付の人くらい。濃厚接触なんてまったくありませんよ」

 この間、東京を離れて地方を旅して来た人たちが一様に話すのは、東京や大阪などの大都市圏と地方の状況差である。

「地方でも人混みではマスクをしていないとひんしゅくを買います。でも、人通りの少ないところでは外している人も多く、賑わっている地方都市の繁華街でも、東京ほど3密状態になるなんてことはほとんどありません。東京に暮らして働いているだけで、どれだけ感染のことを考えて緊張を強いられているのかに気づきました」(同)

 こうした落差は、この間の地方取材で筆者も感じている。なにしろ、だいたいの地方都市は車社会のため、道を歩いている人自体少ない。まず、人口が少ないので人通りもまばらで、マスクを外していたとしても、白い目で見られないだろうエリアも多々ある。

 つまり、感染の少ない地域は感染拡大が止まらない大都市圏からはある意味“楽園”のように見えるわけだ。Go To トラベルの東京除外でキャンセルしたものの、地方のリゾート地を家族旅行する予定だったという男性はこんな話を。

「感染する、させるのリスクは常にありますが、濃厚接触するのは家族くらいでしょう。ここまで感染が拡大するとわかっていたら、1月の時点で家族を地方の実家へ避難させていましたよ。東京で生活するのは、もはやコロナから逃げることもできない牢獄にいるような気分です。感染のリスクはありますが、数日でもコロナの恐怖から逃れないと、正直気が変になりそうです」

 壊滅した観光業界にとっては、少しでも収益を取り戻すべく藁にもすがる思いのGo To トラベル。一方、これを利用して旅行する人たちは、たとえ一時的でもコロナの恐怖から逃れようとしているのも事実。感染防止対策を徹底した上での旅行は、心の安寧を得るための一つの手段なのかもしれない。

最終更新:2020/09/02 18:42
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