カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「Domani」6・7月号

「Domani」神崎恵の長男初登場も……「乗り気じゃない感」ダダ漏れの微笑ましい誌面に

2020/05/14 21:00
島本有紀子(ライター)

 人気美容家・神崎恵さんの連載「男気、ときどき、女気。 神崎恵・人生訓」。3人の息子がいる神崎さんですが、今回は19歳の長男が初登場し、ツーショットを飾っています。

 先日、彼女が密着された番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK)にも登場し、神崎さんに見守られながら、無表情でブロッコリーを切っていた姿が印象的だった長男。今回の誌面でも「乗り気じゃない感じ」がダダ漏れていて、微笑ましいほどです。

 親子ツーショットといっても、ありがちな「私たち仲良し親子です!」感は一切なし。写真は計9枚ですが、どれも絶妙に2人の間に距離があります。神崎さんがバリバリのカメラ目線、もしくは笑顔で写っているのとは対照的に、長男はギリギリカメラ目線なのが3枚で、ほか6枚は伏し目か半目。かろうじて笑顔にも見える写真(口が開いている)は2枚。神崎さんのヘアメイクがキマっている一方、色白・薄顔の彼は「ちょっとコンビニへ」感が漂う、素っぽい黒髪に黒スウェット&ベージュの短パンというコーディネート。「一応来てみたけど、決してノリノリでやってるわけじゃない」をクールに全身で表現しています。

 神崎さん、息子にはあれこれ口出ししない主義なのが伝わってきて、かえって好感を持ってしまいました。この連載を読むたび、神崎さんの魅力に引き込まれています。

運動会ファッションも‟子どものため”アピール

 意識の高い読モの生態を紹介する連載「噂のDomanistをネ・ホ・ハ・ホ!」。今回の最初の企画は「教えて! おしゃれワー/ママは運動会で何着てる?」でした。制作がコロナ前だったであろうことは承知の上ですが、あまりの空気の読まなさにずっこけたくなります。

 「Domanist」は運動会でも当然おしゃれなのですが、「あくまでも主役は子ども。悪目立ちしないように」「子どもが主役なので控えめに」など“いつもより地味なのは子どものため”アピールをする人と、派手な色のバッグを持つのは「子どもが見つけやすい」からという“派手なのは子どものため”アピールをする人の2種類がいて、“子どものため”とは使い勝手のいい魔法の言葉だなぁと、あらためて感じさせられました。

 続く「隔月ドマーニスト通信」は、数いる読モの一人をフィーチャーして取り上げるページ。今回の方も元々意識が高く、現在11歳の長男が0歳の頃から小学校受験のことを考えたり、習い事を詰め込んだりしていたのだとか。そんな彼女が「冷静になった」のは、2011年の東日本大震災がきっかけ。神経質に過ごしていたとき「たまたまスイス留学の記事を目にして」、当時保育園児だった長男を単身でスイスに1年半留学させたと語っています。

 「冷静になった」結果が、息子の単身スイス留学というのは、発想が飛躍しすぎな感がありますが、とにかくその留学で家族間の理解が深まり、長男も『ハリー・ポッター』原書の全巻読破に挑戦する英語力を身に着けたそう。

 一般ピープルにはハードルの高い方法ではありますが、このDomanistの現状打破力にはシビれました。このようなDomanistを知れることを楽しみに、また、アクティブなDomanistたちは自粛期間をどう過ごしているのか妄想しつつ、次号を待ちたいと思います。

島本有紀子(ライター)

女性ファッション誌ウォッチャー。ファッションページから読み物ページまでチェックし、その女性誌の特性や読者像を想像するのが趣味。サイゾーウーマンでは、「ar」(主婦と生活社)と「Domani」(小学館)レビューを担当していた。

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最終更新:2020/05/14 21:00
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