カルチャー
インタビュー

ストロングゼロで「自殺行動」「暴力」も――松本俊彦氏が“ヤバイ酒”に警鐘

2020/01/24 19:30
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

――Facebookの投稿に対しては、ネット上でさまざまな反響が寄せられたかと思います。中には「ストロングゼロを規制したところで、ウイスキーやワイン、焼酎、日本酒など、もっとアルコール度数の高いものを飲むだけ」といった声も出ていました。

松本 ストロングゼロは、ビールの倍のアルコール度数ですが、飲みやすいですから、清涼飲料水のような感覚で、ビールと同じか、それ以上の速度で飲んでいる人が少なくありません。ビールのようにおなかに溜まる感じがなく、割と量を飲めてしまう。そうすると、アルコールが一気に脳に効いてしまい、僕はそれが危険だと感じているのです。ウイスキーやワイン、焼酎、日本酒などは、あの速度では到底飲めません。

 また、ストロングゼロは、人工甘味料の影響でお酒の味がほとんどしないため、「お酒が苦手な人でも飲めてしまう点」が問題だと思っています。今は、お酒が苦手な若者が多い。昔に比べて、ビールや日本酒離れが進んでいるとも聞きます。飲料メーカーも、利益を追求しなければいけないため、ストロングゼロのような「お酒が苦手な人でも飲めるアルコール度数の高いお酒」を販売するようになったのでしょう。しかしそれは、コーヒーに覚せい剤を入れて、「痩せ薬だよ」「眠気がなくなるよ」と言って売っているのと同じではないかなと思うのです。

――確かに、ストロングゼロと違って、ウイスキーやワイン、焼酎、日本酒はまさに「お酒が好きな人」が嗜むアルコールだと思います。

松本 本当にお酒の味が好きな人にとって、ストロングゼロは「なんじゃこりゃ」という感じなのではないでしょうか。ストロングゼロを好む人、特に若者や女性に多いのですが、彼らは「お酒が好きだから」ではなく、「酔いたくて」飲んでいる傾向がある。意識を飛ばすことで、嫌なことを忘れたいのでしょう。しかしアルコールによってつらい気持ちが和らぐことで、先ほども少し触れたように、自殺行動に走ったり、暴れてしまったりするわけで、これがまさに臨床現場で「困っている点」なのです。

――インスタグラムを見ると、若い女性の間で、ストロングゼロにストローを挿して飲むことがはやっている様子がうかがえます。

松本 ストローを使うと、飲む速度が速まる可能性があり、危険だと思います。なお、ストロングゼロを常飲することによる健康上の問題は、普通のアルコールと同じ。アルコールの度数に従って、肝臓や消化管など、内臓への障害が出てきますし、将来的には脳の萎縮も危惧されます。僕自身、さまざまな依存症の患者さんを診ていますが、一番内臓がボロボロになっている、また脳が縮んでいるのは、覚せい剤ではなくアルコール。そのことを覚えておいてほしいですね。

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