[官能小説レビュー]

エロを笑える“オモシロ名言”が満載の官能小説『人妻合宿免許』で、今年の笑い納めを

2019/12/23 21:00
いしいのりえ
『人妻合宿免許』(実業之日本社)

 「性をちゃらける」のは日本の伝統芸である。代表的な例が「春画」だ。セックスをしている場面を子どもに覗かれているというコミカルなものがあれば、巨大なタコとまぐわっているものもあり、それらは当時「笑えるエロ」という位置付けで人々に親しまれてきたといわれている。

 また、地方都市にある「秘宝館」なども同様に、エロを題材にクスリと笑える展示物が多い。小説という形になると少々構えてしまうが、実は官能小説には、こうした「笑えるエロ」文化を引き継いでいる作品が非常に多い。

 今回ご紹介する『人妻合宿免許』(実業之日本社)は、そのような要素が満載の、コミカルなエロ小説である。

 主人公の吉岡大吉は42歳の独身男性で、運送業者に勤めている。この会社で20年間仕分け業務を担当してきた大吉だが、会社の経営状態が悪化し、仕分け業務はアルバイトに任せる方針となり、宅配ドライバーに配置換えされることになってしまった。自動車免許を持っていない大吉は、年末の繁忙期を終えてから、合宿免許を取りに行くために地方都市へと向かった。

 入校した10数名のうち大半の学生が20歳前後の中、中年男性である大吉は明らかに浮いていた。そんな教習所で、大吉は数名の気になる女性と出会う。30代前後の人妻風の雰囲気を持つ佳奈子や、切れ長の瞳にダイナミックなプロポーションを持つドSキャラの教官・沙織、38歳の未亡人の美鈴などバラエティ豊かな女性陣が登場する。大吉は、美女に囲まれた教習所ライフの中で、運転技術を鍛えながら美女たちとの一夜までも過ごすことになるのだが――。

 著者・葉月奏太氏の得意技である「ほっこり官能」はもちろんだが、本作の言葉選びは実に面白い。どの女性とも濃厚なセックスが描かれている中で、教官である沙織との言葉遊びは滑稽で、思わずクスリと微笑んでしまう。

 「吉岡さんのシフトレバー、こんなに硬くなってるわよ」「バックなら、教官にたっぷり教えてもらいましたから」など、本作にはオモシロ名言がふんだんに散りばめられている。帯のキャッチコピー「バックオーライ!!」も非常に愉快である。

 肩肘張らずにエロを笑うことのできる本作で、今年の笑い納めをしてみてはいかがだろうか。
(いしいのりえ)

最終更新:2019/12/23 21:00
人妻合宿免許
“オモシロ名言”にほのぼの

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