『ザ・ノンフィクション』レビュー

『ザ・ノンフィクション』言動が演技っぽい人種とラーメン「天国のあなたへ…~「ラーメンの鬼」の背中を追って~」

2019/07/29 20:33
石徹白未亜
『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)公式サイトより

 NHKの金曜夜の人気ドキュメント番組『ドキュメント72時間』に対し、こちらも根強いファンを持つ日曜昼のドキュメント『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)。7月28日放送のテーマは「天国のあなたへ… ~「ラーメンの鬼」の背中を追って~」。ラーメンの鬼と呼ばれた、今は亡き佐野実による、“幻のレシピ”再現に弟子が挑む。

あらすじ

 イタリアンとラーメンを融合させたラーメン店「ドゥエ イタリアン」を営むラーメンシェフ・石塚和生。ラーメンの鬼と呼ばれた「志那そばや」創業者・佐野実の弟子でもある。石塚は佐野から亡くなる直前に託されたレシピを再現し、佐野の妻・しおりからお墨付きをもらうも、メニューとして提供は行わない決断をする。

アツい感情を優先するフィーリング経営

 ラーメンに携わる人間は、よく言えば“アツく”、悪く言えば“演技っぽく”なりやすい。「ラーメンの鬼」こと佐野がラーメン指導を行っていたテレビ番組に『ガチンコ!』(TBS系)があるが、「鬼店主に弟子がビシビシしごかれる飲食ジャンル」というと、やはりラーメンが最も座りがいいように思う。

 麺の湯切りを「天空落とし」と言ったり、ラーメン店主のスタイルが示し合わせたように「頭にタオル」「作務衣系の服」「腕組みで写真撮影」であるところなど、明確な世界観があるようだ。そんな“ポーズ”はいいから、ただ食わせてくれ、というラーメンファンもいるだろうが、一方でこういうラーメンの持つ世界に魅せられているファンも多いと思う。

 今回は、主人公の石塚と、亡き佐野実の妻、しおりの二人が中心の内容だったが、両者ともアツく、かつ“演技性”を感じる人で、それがラーメンというテーマと絶妙にマッチしていた。石塚が、幻のレシピのラーメンを再現した際、二人はこんなやりとりをしている。

石塚 「親父(佐野)の顔が見えたでしょ」
しおり「これを食べたら泣けてくるよ 会いたいを超えて」
(中略)
石塚「『子どもみたいな考え方でラーメン屋はいいんだよ』(と、佐野さんから)メッセージをもらいました」

 臆面なく、こういうことを言い合える二人だ。当人たちには感動的でアツいやりとりなのだろうが、どうにも演技っぽさを感じてしまった。

 石塚がラーメン屋をやるなら、持ち前の“演技っぽさ”を生かして、シャツのボタンはがっつり開けてイタリアンシェフのポーズを取りつつ、味にはとことん真面目なラーメンシェフ、が正解だと思うが、この人のダメなところは経営もやっているところだろう。

 経営企画や売上管理などといったビジネス分野に関しては本人もまるでダメ、と言っており、過去には展開していた店を全店潰した苦い経験もある。にもかかわらず、今回も怒涛の出店計画を続けた結果、三軒茶屋店はわずか半年で閉めてしまうことになる。閉店日、石塚は店を見たくないのか閑散とした店を娘に任せ、他店の手伝いに終始していた。反省したのかと思ったら、番組の最後には、自分の青春の地である吉祥寺にまた出店しており、まったく懲りていない。この人の下では働きたくないと力強く思える“フィーリング経営者”だ。

感情的にならない気持ちの整理術
演技性パーソナリティ障害、意外といるからなあ……

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