カルチャー
インタビュー

小学校卒業式の「はかま」に賛否 ――“貧困層”と“子どもの意思”どちらを優先すべき!?

2019/05/26 18:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

 経済的な事情から学習塾に通うことが難しい中学生を対象にした無料塾「中野よもぎ塾」の代表・大西桃子氏は、「成人式でさえも経済的な理由から、振袖の着用が難しい家庭がある中、小学校の卒業式でもはかまを着用するが一般的になってしまうようであれば、貧困家庭にとっては厳しい風潮です。ただ、各家庭の経済状況がバラバラな公立小学校で、『禁止』と一言でまとめるのは難しいでしょう」と、はかま着用問題への見解を話す。

「昔と比べ、相対的貧困状態にある子どもがわかりづらくなっています。というのも、ファストファッションが広がり、安くてオシャレな物が手に入るため、ボロボロの服を着ている子どもは減りました。そのため、パッと見て『貧困』という問題を抱えているのか見えづらいのです。学校側が、禁止を発するのは難しいと思いますが、そうした背景をもとに自粛を発する配慮は必要かもしれません。また、“隠れ貧困”の児童がどれだけ存在するのかを、把握することも重要だと思います」

 小学生を取り巻く経済活動や経済格差が大きく変化する中で生じた「はかま着用問題」。5月のゴールデンウィークの時点で、レンタル衣装会社などは、「かわいい衣装は早いもの勝ち」と銘打ち、20年の卒業式に向けた展示会や予約を始めており、着用を自粛する動きは見えてこない。

 卒業式などの節目に限ったことではなく、日々の教育や生活のあらゆる面において、格差が生じていくことも予想されるだけに、常日頃から児童と保護者、学校、行政の間でコミュニケーションを取り、信頼関係を築いていくことが重要なのかもしれない。

最終更新:2019/06/06 17:38
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