TBSがSMAP『世界に一つだけの花』を排除!? ジャニーズの圧力か

2018/11/20 20:00

11月19日に放送された『歌のゴールデンヒット -年間売上げ1位の50年-』(TBS系)で、視聴者を唖然とさせる出来事があった。それは平成最大のヒット曲・SMAPの『世界に一つだけの花』が登場すべき場面で、完全に“なかったこと”にされた――というものだ。

 同番組は、1970年代から現代に至るまで50年間のヒット曲を、売り上げランキングをもとに紹介。名曲とともに昭和から平成を振り返るという趣向で、1年ごとにいちばん売れたヒット曲を取り上げていた。

 2000年代はラストの15分間に凝縮されていたが、2000年はサザンオールスターの『TSUNAMI』、2001年は宇多田ヒカルの『Can You Keep A Secret?』、2002年の浜崎あゆみの『Independent』……懐かしい曲が次々と流れ、視聴者のノスタルジーを誘う。

 しかし、なぜか2003年のヒット曲紹介はまるごとカット。2002年の次は、2004年の平井堅の『瞳をとじて』に切り替わってしまった。あまりにも不自然な演出だったのだが、番組は何事もなかったかのように進行。視聴者に強烈な違和感を与えた。

 本来であればこのとき2003年のヒット曲として紹介されるべきは、SMAPの『世界に一つだけの花』だった。元メンバーの草なぎ剛が主演したドラマ『僕の生きる道』(TBS系)の主題歌でもあった同曲は、売り上げ枚数210万8565枚という21世紀初のダブルミリオンを記録。平成最大のヒット曲といえるだろう。

 なにより『世界に一つだけの花』は、2016年に解散したSMAPを代表する楽曲。解散の危機に瀕していたときはファンの購買運動が発生し、発売から15年を経てトリプルミリオンも達成したという伝説の曲だ。

 その『世界に一つだけの花』を無視されたことに、視聴者が違和感を覚えるのも無理はない。番組終了後、SNSには「国民的人気アイドルを無視ってどういうこと……?」は「あからさまに飛ばされてポカーンって感じ」と、疑問の声が続出していた。

 しかしとくに多かったのは、テレビ局を批判する意見だ。背景に、SMAP解散騒動の余波を感じ取った視聴者は多い。「TBSがSMAPをいじめてるみたいで、本当しょーもない」「オトナの事情があるんでしょうけど、国民的アイドルのSMAP出さないとかさすがに無理あるだろ」「犯罪を犯したわけでもないのに、おかしい」……TBSが『世界にひとつだけの花』を平然と無視したことに、怒りや不満を露わにする声が噴出し、炎上騒動に発展している。

SMAPをめぐる圧力と忖度に視聴者もウンザリ
 2016年12月31日をもってSMAPは解散し、翌年には元メンバーの稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾がジャニーズ事務所から独立。2017年9月に公式ファンサイト「新しい地図」を立ち上げ、現在はAbemaTVやYouTubeなどのインターネット動画、映画、舞台、CMなどを中心に自由な活動を見せている。

 しかし、ジャニーズ事務所を離れた直後、稲垣・草なぎ・香取は芸能界から干されるのでは……という危惧があった。実際に、地上波のレギュラー番組『おじゃMAP!!』(フジテレビ系)や『「ぷっ」すま』(テレビ朝日系)が次々と打ち切りに。元SMAPの3人はこのまま地上波の番組から姿を消すのではないか、とも噂されていた。

 ジャニーズ事務所の圧力か、テレビ局によるジャニーズ事務所への忖度か……SMAPの解散騒動から1年以上経っても、元SMAPの3人はいまだ、地上波のテレビ番組にほとんど登場しない。

 今年10月、東京スポーツは、ジャニーズ事務所が「元SMAP」という名称の使用禁止令をメディアに通達したと報じた。また、11月13日の「FLASH」(光文社)は、大晦日恒例の『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)の笑ってはいけないシリーズが昨年、3人に出演のオファーを出していたものの、ジャニーズ事務所の妨害でポシャったことを報じている。一部では、今年の『ガキ使』に、3人のサプライズ出演が期待されていると言われるが、実現の可能性は低いだろう。

 一方で、稲垣、草なぎ、香取の3人は、今年12月1日と15日に放送するローカル局のバラエティ番組『略してブラリク』(RKB毎日放送)への出演が決定している。放送地域は福岡に限られるが、3人がテレビのバラエティ番組に登場するのは久しぶりだ。元SMAPの3人が窮屈なテレビの世界に今さら戻ることに驚くが、しがらみのないローカル番組ではのびのびと振舞えるだろう。

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 いずれにせよ、元SMAPの3人が、くだらない芸能界のルールによって理不尽な状況に置かれていることは、すでに視聴者の知るところだ。ジャニーズ事務所が権威を振りかざし、テレビ局が古い慣習にこだわり続けるならば、視聴者から愛想を尽かされる日も近いだろう。

最終更新:2018/11/21 18:32
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