カルチャー
「児童相談所」とはどういった場所なのか?

元職員が語る「児童相談所」バッシング――目黒虐待死の事実は重い、それでも知ってもらいたいコト

2018/06/17 17:00

 一部のメディア、ネット上では児童相談所の対応不足に注目した情報ばかりが流れています。尊い子どもの命が失われたという事実に対して、憤りをもっともぶつけやすいところが児童相談所であり、職員だったということなのでしょう。

 しかし、反対に“児童相談所が救ってきた命もある”ことも事実です。筆者のいた施設は1~2週間で男女合わせて20人程度が保護され、長くとも半年ごとに子どもが入れ替わっており、年間で換算すると200人以上を保護したということになります。

 職員が保護者から子どもを保護することもあれば、他府県の施設から一時預かりすることもありました。一方で、保護者から子どもを預けてくることや、子どもが駆け込んでくること、中には、保護者(片方)と子ども、両方とも同じ施設内で保護するケースもあります。

 筆者が職員だった頃、虐待性のある保護者から子どもを保護したことがありました。保護者自身、「つい手が出てしまうんです」と言っており、止めたくても、ついカッとなって止められない、しつけという名の“暴力(虐待)”が常習化していたのです。

 そこで、一時的にでも子どもと距離を置くように、施設で保護することを提案しました。その保護者は子どもと過ごす時間が密になりすぎ、子どものちょっとした行動を過敏に捉えていたため、このままでは最悪のケースもあると考えたのです。

 その後、保護者には定期的な相談業務を、子どもには施設内での対処業務を。結果、この保護者と子どもは再び同じ空間で生活できるようになり、少なくとも筆者が職員だった期間は、暴力などのトラブルが再発したことはありませんでした。

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