コラム
【連載】モンペと呼ばないで! ~怒れるママたちの叫び~

“妊娠順番制”は仕方ないのか? 保護者と保育士双方が語る、「人員不足」による保育園崩壊

2018/06/05 17:00

 保育士不足と言われている背景には、待機児童対策で、保育園の開園に保育士の数が追いつていない現状がある。私立保育園で事務をしている高橋さん(仮名)は、保育士不足に頭を悩ませている。

「実は、連休明けの5月から6月は、保育士の退職が相次ぐ時期なんです。特に4月に働き始めた保育士が『辞めたい』と感じるケースが多く、この時期はあらかじめ予防線として求人を出しています」

 年度途中の退職を防ぐために、結婚や妊娠というような保育士の予定は、入社前に確認することも暗黙のルールとなっている。少し前に、新聞の投書欄で話題となった「保育士の妊娠順番制」も存在しているが、最近では守れないため退職を選ぶ保育士も多いという。

「『園が保育士の妊娠の順番を決めるなんてあり得ない』と批判されていますが、園側にも背に腹は変えられない事情があります。子どもの育児を親に変わって行うので、できれば責任持って、1年は担任をしてもらいたい。そのために、本人の妊娠や結婚の予定は、園でも把握するようにしているんです。しかし、中には順番を守れず、退職していくケースも多い。その場合、園に来づらいのか引継ぎをせず急に辞めていくので、雇う側も厳しく言うしかないんです」

 この園では、妊娠や育児休暇を取る保育士が重なったため、これ以上、妊娠する者が出たらシフトを組むことができないという事態に陥ったことがあった。そのため、契約更新のたびに結婚や妊娠の有無を確認しているという。辞めていった保育士の中には「自分の子どもが欲しいから」という女性もいたそうだ。働きたい女性が増えて、保育園のニーズが高まる中、保育士は子どもを生んで働くのが難しい時代。保育士の人員確保が、園だけの課題になっている現状では、なかなか少子化問題は解決しそうにない。
(池守りぜね)

 

最終更新:2018/06/05 17:00
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