コラム
“中学受験”に見る親と子の姿

中学受験は母を狂わせる!? 「名簿にいない子が入学式にやって来る」騒動はなぜ起こるのか?

2018/03/18 18:35

 という前提があることをご理解いただいた上で、こんな話をしてみたい。

 先日、筆者は私立中高一貫校の先生方が大勢集まる席にいたが、その懇親会の席上、今年もこういう話が出た。

「入学式に名簿に載っていない子が来て、慌てた」と。

 つまり、考えられるのは、こういうことだ。同校に合格したA君の保護者に成りすました誰かが、学校に“入学辞退”という電話をかけて、合格を取り消した。先生方によると、こういったケースは「もちろん多くはないが、なくはない」といい、学校側も防衛策に乗り出している。“入学辞退”の電話は必ず、学校からかけ直して、本当にそのご家庭の“意思”なのかを確認しているのだそうだ。

 他人の合格を取り消そうとするまでの親の執念……それは、私の取材によると、主に2つの要因で生まれている。

 1つは、“妬み”という歪んだ感情。他人の幸せが許せないという気持ちに覆われた時に、人は時にとんでもない行動に出てしまうのだろう。もう1つは「どうしても子どもを合格させたい!」という気持ち。繰り上げ合格を願うあまりの行動というわけだ。

合格したのに「負けた」と呟いたワケ

 入試説明会の会場でも、“ちょっとしたこと”は頻繁に起こる。そんな例をご紹介しよう。

 学校によっては、ご親切にも入試問題の傾向と対策を教えてくれるところもあるのだが、それは大抵、学校説明会の席上で伝えられる。ある学校は、とりわけ親切で、わざわざ「この分野を出題する」というプリントを配布していた。某小学校の同じクラス、同じ塾の6年生仲良し3人組のママたちも、その学校説明会に一緒に参加しようとしていたが、1人が所用で行けなくなったため、 「学校パンフレットと願書を自分の分も取ってきてほしい」と参加するママ2人にお願いしたという。

 当然、参加した2人のママは快諾し、不参加だったママのために「学校パンフレットと願書」をもらって無事に渡してあげていた。ただし、その“何を出題するか”を書かれたプリントを除いて。2人のママには、“頼まれたもの”は“滞りなくお渡し”したのだから、何の問題もないという論理が働いているのだろうが、このエピソードは、“母たちの心を時として、黒く染め上げてしまう”という中学受験の一面を知ることができるのではないだろうか。

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