カルチャー
大森榎本クリニック精神保健福祉部長・斉藤章佳氏インタビュー

「性欲が強いだけ」「ただのセックス好き」? セックス依存症の実態を専門家に聞いた

2018/01/05 15:00
Photo by Courtney Emery from Flickr

 「セックス依存症」。2009年に不倫スキャンダルで世界を驚かせたタイガー・ウッズが、後にこの病気だったと発覚し、日本でもその病名は一般的に知られるようになった。最近でも、複数の女優からセクハラ行為で告発(Twitterに「#Me Too」のハッシュタグで投稿)を受けている米映画界の大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインが専門病院でセックス依存症の治療を1週間受けたと、米メディアで報道され、世間を騒がせた。

 しかし、日本では、アメリカのようにセックス依存症が話題になることはほぼなく、実態が正しく理解されていないのが現状だ。そこで、多数の患者の治療にあたっており、著書『男が痴漢になる理由』(イースト・プレス)が各メディアで話題を呼んだ、大森榎本クリニック精神保健福祉部長の斉藤章佳氏(精神保健福祉士・社会福祉士)に、セックス依存症の実態、原因や治療について話を聞いた。

■女性のほうが男性よりもリスクは高い

 そもそもセックス依存症とは、どのような病気なのだろうか。

「セックス依存症は、『社会的・身体的・経済的な損失があるにもかかわらず、強迫的な性衝動が抑えられず、セックスやマスターベーションをすることがやめられない状態』のことをいいます。男女ともに陥る可能性はありますが、特に女性の場合ですと、不特定多数の人と性関係を持つことで望まない妊娠や人工妊娠中絶、STD(性感染症)になるリスクがあるので、男性よりも事態は深刻であるといえます」

 また、セックスをしていない時間が続くと、薬物が切れたときのようにセックスへの渇望感が溢れ出て、心理的な不安やパニック、リストカットや摂食障害などの禁断症状が表れ、それらを抑えるために危険を承知でさらにリスキーな性関係を求めてしまうという。

 男性の場合は、借金をしてまでも風俗通いがやめられないケースが多く、最近ではSNSを利用して手当たり次第、いわゆる “ヤリ目的”で女性と実際に会い、合意があると一方的に認識、強引にセックスをして事件化する場合も少なくないと斉藤氏は語る。さらにセックスだけに限らず、1日中マスターベーションがやめられずに、会社内でも我慢できずに行動化したり、大事な約束に遅刻してしまうなど、やるべきことの優先順位に逆転現象が起こることもセックス依存症のカテゴリーに入るといい、決して侮れない深刻な病気といえるのだ。

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