コラム
仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」

武田修宏、紫吹淳、西川史子――“モテ期”で自意識が停止した、四十路のズレてる恋愛トーク

2016/06/09 21:00

 ズレてるといえば、紫吹も同じである。コンビニに行ったことがない、掃除や料理ができない、羽田空港から家まで1人では帰れない、マネジャーを「ばあや」と呼んでいる、結婚相手の年収は1億円はほしいなど、元宝塚トップスターらしいキャラで売っている。しかし、バラエティ向きの話術がないため、金でオトコを選ぶヒールに徹したいのか、今後も浮世離れしたスター路線で行くのかが伝わってこないのである。紫吹は番組内で「年収1億を相手に望むことはあきらめた」「テレビでそう言っているから、結婚が遠のいてしまった」と発言しているが、キャラ設定がはっきりしないので、周囲は扱いに困っている。この話題にオチをつけたのは、「年収1億の男性が、紫吹さんを選ぶかどうかって問題ですよね」と発言した西川である。

 が、そういう西川もズレてるのである。5月14日放送の『有吉ジャポン』(TBS系)において、再婚企画として、西川はホリエモンの親友という1歳年下の新六本木族と呼ばれる高収入男性とデートをしていた(男性は飲食店のプロデューサーで、家賃130万円の六本木の高級マンションに住んでいるそうだ)。「離婚してから、オトコを見る目に自信がない」という西川のために、この恋愛を進めるべきかどうか、共演者に判定を依頼するが、太田光代や田中みな実、矢口真里が「ヤメとけ」札を掲げると、西川は「何で?」と驚いて見せた。私には、こっちの方が驚きである。

 なぜなら、デート中、西川が相手の男性にタイプを尋ねると、男性は真っ先に「若い子。ハタチでもいい」と明言していた。45歳の女性を目の前にして「ハタチでもいい」とは、強烈な“お断り”だが、西川は気づいていなかったようだ。

 武田、紫吹、西川が若い頃モテていたことは疑いようもないが、その最盛期で自意識が止まっているように見える。恋愛に年齢は関係ないが、最も異性にモテる層をターゲットとするのなら、若さも重要な要素となる。ちなみに、『ダウンタウンDX』で、ズレてる人たちが恋愛話をする一方で、どう考えても、現在モテているおのののかや、グラビアアイドル・稲村亜美は特にネタを提供していなかった。

 『恋のから騒ぎ』は、シロウトのリア充アピールの場だったが、今やバラエティの恋愛トークとは、リア充は黙り、ズレてるオジサンオバサンが騒ぎ、それを視聴者が笑うものなのかもしれない。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。最新刊は『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)。
ブログ「もさ子の女たるもの

最終更新:2016/06/09 21:00
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