コラム
仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」

橋本マナミをけん制する壇蜜に見た、“負け上手”らしからぬ格付け意識

2015/12/24 21:00
壇蜜オフィシャルブログより

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな芸能人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の芸能人>
「セクシーはお譲りします」壇蜜
(カレンダー発売記念記者会見、12月20日)

 芸能界の“序列”は、どうやって決まるのだろうと、時々、考えることがある。人気商売だから、数字(セールス)が大事であることは間違いないが、序列には年次も関係あるはずだ。わかりやすいヒットはないけれど、芸能生活10年選手と、デビュー直後にヒットを出した歌手は、どちらが“上”なんだろう。こんなことを考えてしまうのは、壇蜜と橋本マナミの小競り合いをちょいちょい目にするからである。

 両者とも、ブレークを果たしたのは、30歳をすぎてから。グラビアに限らず、ドラマやNHKへの出演など活動の幅を広げているところも共通点だ。しかし、壇蜜はデビューが29歳だが、橋本は「国民的美少女コンテスト」を経て10代で芸能界入りしている。

 長い下積みを経験しているだけに、ブレークの喜びもひとしおなのだろうか、橋本は壇蜜に関して、『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)において、「(壇蜜に)頭の良さでは負けるけど、セクシーさでは負けません」と発言するなど、挑発するかに思える言動を繰り返している。

 一方の壇蜜は、一時の過激な露出は卒業し、文化人路線にシフトしつつある。『サンデー・ジャポン』(TBS系)にてコメンテーターを務めるが、共演者の西川史子が、事件の当事者や、叩いても自分に支障がない芸能人を徹底的に非難するのとは違って、壇蜜は誰かを断罪せず、事件やその原因について、冷静に感想を述べる。また『壇蜜日記』(文春文庫)で見せた高い文章力は、直木賞作家・桜木柴乃に絶賛され、セールスの面でも成功を収めたようである。

 「国民の愛人」をキャッチフレーズに今も脱ぎまくる橋本と、現在の壇蜜は、仕事もキャラクターもかぶらないので、比較そのものが間違っているように思われるが、壇蜜本人も何か思うところがあるらしい。『えひめスイーツコレクション』の記者会見で、橋本について聞かれると、6秒間沈黙したことが報じられた。その後、2016年の自身のカレンダー発売イベントで、橋本について再び聞かれると「セクシーはお譲りします」と発言。大人の対応と捉える向きが強いだろうが、譲るというのは、壇蜜が自分を“上”、橋本を“下”と考えていることを意味する。

 ここで気になるのが、冒頭に書いた「芸能人の格付けを決めるのは、何なのか」である。なぜ気になるかと言えば、壇蜜はデビュー以来、一貫して“勝ち”を主張しない“負け上手”を貫いてきたからである。

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