カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「DRESS」12月号

大泉洋似の男にヤり捨てられて……アラフォー婚活漫画に見る「DRESS」の自尊心

2014/11/16 16:00

 婚活エッセイマンガとして売れ線の上記2作品は、筆者もとても楽しく読めたので、それらと「DRESS」の比較をしたいと思います。『31歳BLマンガ家~』や『100回お見合いした~』は、タイトルにもあるように、ヲタク女子の婚活ということで、その様子がかなり自虐的に描かれています。自宅から出ることがないのでデートに着ていく服がなかったり、コミケで同人誌を大量に買ってきたりと、いかに自分が真性の腐女子かを紹介しています。

 そんな彼女らが婚活をして、たくさんの男性に出会います。中にはもちろん、高収入であることをひけらかしたり、他人を見下した態度を取ったりなど、「人間的にどうか」という人たちもかなり混じっていたようです。そういった男性は、読者にも容易に想像がつくので、彼女たちが彼らの高飛車な態度に冷たい視線を送っても、なんらイヤミに感じません。それは彼女たちが、素直に自分の恥部(だと思われる部分)についても描いているからでしょう。趣味や生活をさらけ出して自分を貶めてはいても、彼女たちの行動は非常に理性的で洞察力にあふれているし、非常にスマート。とても好感が持てますし、だからこそ腹を抱えて笑えるのです。

 しかし「婚活人生泣き笑いゲーム」は……。進藤さんは「DRESS」内の企画でアラフォーの「生き方担当大臣」を務めているのですが、「これがアラフォーの生き方かよ!」とチョップを食らわしたくなりました。今回の話は、婚活サイトを始めてすぐに大泉洋似の男性にターゲットを絞り、1カ月ほどやり取りした後、初デートでセックスしたらその後音信不通に。ショックのあまり電話占いにはまって10万円使った挙げ句、「人として最低。見損ないました」と最後っ屁をLINEしました、という内容でした。

 サイトによっては「出会ってすぐに男女の関係になるな」と警告しているところもあるほど、婚活サイトは所詮見知らぬ人同士の無責任な出会いの場です。20歳ならともかく、アラフォーにもなって婚活サイトで捨てられたと被害者ぶる言動には疑問を覚えます。

 また多くの人とやり取りできることが魅力の1つである婚活サイトで、早々に「大泉洋似に1本釣り」を決めたという言い分も、その理由が「チャラくないし、イケメンじゃないからそんなにモテそうな感じもしなかった」とか、鼻につきます。話のここそこに、「自分は婚活サイトなんか利用するほど落ちぶれていないし、そこそこ男性経験もあるのよ!」という自尊心が見え隠れするのです。こういう人は婚活実況中継などしない方がいいのでは……?

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