[女性誌速攻レビュー]「DRESS」6月号

「OTAGAISAMA」のローマ字言葉にあふれる、「DRESS」の昭和センスと利己主義

■「DRESS」にはびこるローマ字センス

 ところで「DRESS」には、創刊号から「Project DRESS マニフェスト」というのが載っています。このマニフェストは「柔軟なパートナーシップ」(事実婚の制度化、婚外子の人権の確保)、「子育て環境の充実」(母親の労働環境と子育ての公的サービスの向上)、「OTAGAISAMA精神」(天災などで困った人への贈与<寄付やボランティア>を推奨する社会の実現)、「単身高齢者に優しい住環境」、「生涯現役社会の実現」の5つが掲げられています。

 20代女子がこれを見て「OTAGAISAMAって、ローマ字にするところが古いっ!」と言ってて、なんの違和感もなかったアラフォーである筆者自身のセンスに少し危機感を覚えました。確かに、バブル期は「英語って、なんかかっこいい!」というグローバル化の先駆けみたいな時代で、なんでもかんでも英語にしてみた時代でもありました。山手線を「E電」とかさ。そんな感覚が「DRESS」いまだに染みついているんでしょうか。それとも「MOTTAINAI」「O・MO・TE・NA・SHI」といった、最近の「日本の美徳を英語にしてみる」という流れと同ジャンルでしょうか、「OTAGAISAMA」。

 このマニフェスト、言葉のセンスはともかく、40代の働く女性が心に留めておくべき項目だと思います。ある程度稼いで社会を動かしているのなら、自分のため、社会のためにその力やお金を回すことを考えてもいいはず。とても素晴らしい姿勢だと思います。……なんだけど、このマニフェスト、MOTTAINAIことに誌面の企画に全然反映されていないような気がするのです。これまでの企画を見ていると、やれパワースポットを回ってみたり、やれNYにミュージカルを見に行ったりと、割と自己中心的なことばっかりやってて、「自分が楽しければ、それでよくな~い?」というスタンスが貫かれています。まあ、ファッション誌なんてどれもそんなものかもしれないですが。

■自己満な「OTAGAISAMA」

 そういう意味で、フェアトレードに注目した企画「アンジェラ、一枚のドレスをつくりにバングラデシュへ行って来ました。」は、「DRESS」な女が読むべき企画かなと思いました。発展途上国と公正な価格で商品を取り引きするフェアトレードは、コーヒーや自然派コスメメーカーによって推進され、最近注目されていますよね。このフェアトレードで作ったワンピースが「DRESS」のウェブサイトから購入できます。値段は1万5,000円。社会貢献になると思えば、多少失敗してもいいかと思える金額ですよね。

 ただ欲を言えば、フェアトレードというのが、どういう仕組みなのかがもう少し知りたかったです。バングラデシュの賃金が職業ごとにどのくらいで、ファストファッションの工場の賃金がいくらで、フェアトレードならいくらになる……といった具体的な数字やシステムの可視化です。記事には、「賃金は一般の衣料工場の約2倍」とありますが、明確な説明がありません。素人には、「なにをもってフェアなのか」がわからないのです。ふんわりやんわり、「フェアトレードでみんな幸せ」という記事だと、やっている方の自己満足なんじゃないかという気にもなってきます。それとも、なにかきちんと書けない理由があるのでしょうか。そう考えると、この企画がマニフェストの「OTAGAISAMA精神」に当てはまるのかは微妙。もちろん発展途上国のために何かするという姿勢自体は素敵なのですが。

 余談ですが、「OTAGAISAMA」が気になり出すと、誌面で使っているローマ字もどんどん気になり出すわけで……。DRESSな女もそうですが、今月号では、「今着たいのは、OBM」という謎の単語を推奨してまして、これは「Onna But Mode」の略みたいです。「女っぽいけどモード」ということで、甘さの中に辛さがあるような着回しの方法やコーディネートを紹介しています。OBM……、これも20代女子に突っ込まれるかな……ううう。
(増井涼子)

OBM=オバサン風ミニスカートかと思ったわ

しぃちゃん

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